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料理研究家に聞く「電子レンジの加熱ムラ」をなくすワザ

電子レンジの加熱ムラをなくす方法を料理研究家の方に教えてもらいました。

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 買ってきたお弁当や、余ったお総菜などを温め直すのに重宝する電子レンジ。ただ、温め終えてみると、温かいところと冷たいところが混在する「加熱ムラ」が出てしまっている場合があります。

 そこで普段、電子レンジを調理に活用している料理研究家の方に、電子レンジの加熱ムラをなくすワザを教えてもらいました。あわせて電子レンジ調理のコツも聞いてきたので、時短調理に興味があるという方はぜひ最後までお読みください。

プロフィール:赤石美波さん

料理研究家。4年制大学卒業後、3年間金融機関職員として勤務し、現在は栄養士養成の専門学校にて栄養学や料理について学んでいる。自身が一眼レフで撮影している料理写真にも定評があり、フォトコンテストでの受賞歴がある。


加熱ムラを防ぐには?

――電子レンジで調理をするときに、加熱ムラができてしまうことがあります。これを上手に回避するワザはありますか?

赤石さん: 加熱ムラを避けるには、調理に使う材料の大きさを均一にすることです。大きさがそろっていないと、大きい食材は中まで火が入らず、小さい食材は加熱のしすぎになってしまい、ムラができてしまいます。また、できるだけ材料を平らにならした状態で調理をすることで、加熱ムラを防ぐことができます。

 また、電子レンジ庫内の中央よりも、中心から離れた周囲の部分のほうが、電磁波がよく当たる構造になっていることが多いです。同じように、下の部分よりも上の部分のほうが、電磁波がよく当たる場合があります。

 電子レンジを使って調理をする際には、火が通りにくいものは中央には置かず、周囲に均等な間隔で並べ、火が通りやすい食材は中央に配置すると、加熱ムラを回避できます。もしコンビニのお弁当などを温めるときには、お弁当の向きを時々変えながら温めるといいですよ。

電子レンジ調理のポイント4つ

――加熱ムラを防ぐ以外にも、電子レンジ調理で料理をおいしくするポイントがあれば教えてください。

1. 基本、ラップはふんわりと。カラッと仕上げたいときはかけずに加熱を

赤石さん: ラップは大きめのものを余裕を持たせてふんわりとかけるのが基本です。ただ、焼き物や揚げ物など、水分を飛ばしてカラッと仕上げたい場合は、ラップをかけずに加熱すると良いでしょう。

2. 電子レンジで使えない容器には要注意

赤石さん: 皿の縁に金や銀の線模様があるもの、木製の器、漆器などは使用できません。耐熱ガラスの器など、電磁波を効率よく通し、高温に耐えられる容器を使いましょう。

3. W(ワット)数が違う電子レンジは加熱時間を調節すればOK

赤石さん: 料理レシピに「600Wで加熱」と書かれているのに、自宅の電子レンジが500Wまでという場合には、加熱時間を1.2倍に。反対に700Wなら0.8倍を目安にしてください。ただし、電子レンジの機種によってはこの通りでない場合もあるので、様子を見ながら加熱時間を調節しましょう。

4. 庫内の汚れは小まめに拭き取る

赤石さん: 電子レンジの庫内が汚れていると、そこに電磁波が当たって汚れが余計にこびりついたり、加熱が弱くなったりすることもあります。庫内に汚れがついたら、小まめに拭き取りましょう。

電子レンジ調理の意外と知らないワザ

――その他に、まだあまり一般に知られていない電子レンジ調理のワザはありますか?

赤石さん: 油揚げの油抜きをご紹介します。普通、油揚げを油抜きする際には熱湯の中に入れたり、上から熱湯をかけたりするのが一般的ですが、電子レンジを使って油抜きをすることもできます。

 水で濡らしたフェルトタイプ(※)のキッチンペーパーで油揚げを包み、電子レンジ(600W)で1分加熱するだけで、油抜きの作業が完了です。お湯を沸かす手間が省けるので、ぜひ試してみてくださいね。

※キッチンペーパーにはエンボスタイプとフェルトタイプがあります。油抜きに向いているのは、パルプが立体的に絡み合って繊維どうしの隙間が広いフェルトタイプです。


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