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ファクトチェック推進を目指す国内団体が発足 フェイクニュース対策として日本での普及を目指す方針
国際的に広まりを見せているものの、日本では「ごく限定的」な取り組みしかないとのこと。
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日本国内におけるファクトチェック(真偽検証)を推進する団体「FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ・ジャパン)」が発足しました。
近年、誤った情報を掲載、拡散させるフェイクニュースの存在が問題視されており、海外の大統領選などに影響を及ぼしたと指摘されることも。そこから、ファクトチェックによる対策が国際的に広まりを見せています。
「FIJ」はファクトチェックをジャーナリズムの役割のひとつとして捉え、その普及、推進などを目指す団体。発起人には教授、ジャーナリスト、NPO法人理事長など、業界の異なる10人が名を連ねています。同団体によれば、世界各地ではすでにファクトチェックを行うWebサイトの運営が行われており、Google、Facebookをはじめとした海外IT企業でも対応が図られているものの、国内における取り組みは「ごく限定的であり、本格的に担うだけの組織やメディアも存在していません」とのこと。
「FIJ」は今後、ファクトチェックのガイドライン制作や関連団体との連携、ファクトチェックに貢献する団体、個人を支援する仕組みづくりといった活動を行う方針。これらの取り組みにより、国内での普及、推進を進め、将来的には同団体を法人化させることも目指すとしています。
【発起人】(五十音順)
- 乾 健太郎(東北大学大学院情報科学研究科教授)
- 小川 和久(NPO 法人 国際変動研究所理事長、静岡県立大学特任教授)
- 奥村 信幸(武蔵大学社会学部メディア社会学科教授)
- ジョン ミドルトン(一橋大学大学院法学研究科教授)
- 瀬川 至朗(早稲田大学政治経済学術院教授)
- 立岩 陽一郎 (NPO 法人 アイ・アジア代表)
- 藤村 厚夫(スマートニュース株式会社執行役員 メディア事業開発担当)
- 牧野 洋(ジャーナリスト兼翻訳家)
- 楊井 人文(一般社団法人 日本報道検証機構代表)
- 山崎 毅(NPO 法人 食の安全と安心を科学する会(SFSS)理事長)
(マッハ・キショ松)
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