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「音楽の多様な楽しみかたを提案したい」 SMEがアナログレコード制作を再開する理由

SME広報部を取材しました。

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 ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が、アナログレコードの制作、製造の再開を発表しました。ディスク製造工場のソニーDADCジャパンにレコード用のプレス機を導入し、2017年度中の生産および製造受注の開始を目指します。


プレス機全景 導入されたプレス機

トリミング レコードの成型・外周トリミングの様子

 SMEは1989年で国内におけるレコードの自社生産を終了。近年はレコード制作を国内唯一の生産企業であった東洋化成に外注していましたが、再び自社での生産体制を構築。今回の決定に先立って、2月に都内のレコーディングスタジオへカッティングマシンを導入しており、レコードのマスター制作からプレス製造まで一貫して行えるようになりました。


カッティングマシン スタジオに導入されたカッティングマシン。収録した音源から、直接マスター盤を制作できる

 SME広報部に再開の意図を聞いたところ、近年の国内外におけるアナログレコード市場の拡大が背景にあるとのこと。「ジャケ買い」など、パッケージの所有を楽しむ文化のある日本では、さらに拡大する可能性があると判断したそうです。ただ、アナログレコードを復権するといった狙いはなく、CDやネット配信以外にも、音楽の多様な楽しみかたを提案したいと述べていました。

 なお、具体的なレコードの発売時期やアーティストについては、現段階では未定。ソニーDADCジャパンはもともと他社レーベルのCDプレスも請け負っているので、SME所属アーティストの作品になるとも言い切れないとのことでした。


(沓澤真二)


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