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トランプ大統領の「トランスジェンダーが軍で働くことを認めない」発言、政財界・芸能界から批判の声多数

大統領は医療費の負担増などを理由としていますが、「全ての愛国者が軍に奉仕できるべき」との批判が強まっています。

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 トランプ大統領(@realDonaldTrump)が7月26日、Twitterで「米国政府はトランスジェンダーが軍で働くことは認めない」との方針を示しました。理由は医療費の負担増など。一連の発言は波紋を呼び、各界から批判の声が上がっています。


 オバマ前政権が2016年に発表していた、トランスジェンダーの入隊を許容する方針が覆されたとあって、アメリカ自由人権協会(ACLU)は抗議文を公開。前副大統領のジョー・バイデンが「我々の軍隊に奉仕する資格のある愛国者たちは全員奉仕できるべき」、民主党トップのナンシー・ペロシが「69年前にトルーマン大統領は米軍から差別を排除した。今朝トランプはポリシーを偏見へ転換した」と、政界の要人も苦言を呈しています。


 自身が同性愛者だと公表しているAppleのCEO、ティム・クックは、「我々は(軍に)奉仕する全ての人から恩恵を受けている。誰かへの差別は誰にも戻ってくる」とコメント。IT界ではGoogle、Twitter、Facebookでも、CEOが批判の意を示しています。


 レディー・ガガや、同性愛者と公言している俳優、ジョージ・タケイなど、芸能界からも反発が。マーク・ハミルはInstagramに敬礼する写真を投稿し、現在米軍で働いているトランスジェンダーに敬意を示しています。また、性転換した元メダリスト、ケイトリン・ジェンナー(関連記事)は、トランプ大統領が大統領選前に公言していた「LGBTのために戦う」とのツイートを引用し、「約束はどうなったの?」と指摘しています。


 NHKの報道によると、ホワイトハウス前とニューヨークでは抗議集会が開会。米医師会も、大統領が根拠とする医療コストについて「国防予算の誤差の範囲であり、トランスジェンダーが奉仕する機会を拒否する口実とするべきではない」と指摘しているとのことです。





(沓澤真二)


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