advertisement
片手で持てるほど小さく、暗闇で光る新種のサメを、米フロリダアトランティック大学の研究者が発見しました。
太平洋の北西ハワイ諸島沖の深海1000フィート(300メートル)で発見されたこの新種は、「Etmopterus lailae」という名前で「カラスザメ」の仲間。成長しても1フィート(30センチ)、2ポンド(900グラム)に満たない大きさです。新種と特定するまでには、最初に見つけてから17年以上かかったとのこと。
他のカラスザメとは違って、頭の形が奇妙で、口先が大きく、そこに鼻孔と嗅覚器が配置されているというのが特徴。ほとんど光のない深海に住んでいるので、食べ物を見つけるのに鋭い嗅覚が必要だと研究者は述べています。他にも横腹の模様や、他のサメより歯が少ないといった特徴がありますが、他のカラスザメ同様に暗い中で発光します。カラスザメが発光する理由は、適切な交尾相手を見つけるため、捕食者からのカムフラージュ、エサを引き寄せるためなどさまざまな説があるそうです。
この新種は小さいこと、深海に住んでいることから研究は進んでいないと研究者。この発見は他に存在しているかもしれないものの氷山の一角だとコメントしています。
研究の成果は学術誌「Zootaxa」に掲載されています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 幻のサメ「メガマウス」の泳ぐ姿が撮影される インドネシアにてダイバーが遭遇
大きな口を持つ珍しいメガマウスの貴重な海中動画です。 - ”ニンジャ”と命名された上に「艦これ」の「駆逐ロ級」そっくり 新種のサメがネタの宝石箱やー
アイエエエ!? ロ級!? ロ級ナンデ!? - “顔のない魚” オーストラリアの深海で発見
のっぺりした顔の魚が、100年以上を経て再発見されました。 - シャチがミンククジラを捕食する映像、カムチャッカ半島で撮影される 集団で一斉に噛みついて攻撃
複数のシャチが取り囲んでガブリ。 - 頭が2つあるネズミイルカ 初めて見つかる
ネズミイルカの結合双生児の報告は初とのこと。 - 光合成しない「菌従属栄養植物」の新種、石垣島で見つかる 命名「オモトソウ」
光合成の代わりに、キノコやカビの菌糸を根に取り込んで消化し生育します。 - 新種のアンモナイト化石、北海道で見つかる 名前は「超ゆるい巻き髪のアンモナイト」
学名の意味はラテン語で「超ゆるい巻き髪(ゆるふわパーマ)のアンモナイト」。 - 琉球列島で新種の植物「リュウキュウサネカズラ」を発見 100年前に報告されたサネカズラを別種と証明する
実態が不明だった植物が別種であることを証明しました。 - インドでややこしすぎる新種生物が発見 「Kani」族が見つけたカニ「Kani maranjandu」
色んな意味でカニ。 - 新種の海藻「ウミタンポポ」、小笠原諸島海底で発見 調査の子細を国立科学博物館に聞いてみた
2016年7月、定期調査時の底びき採集で発見されたとのこと。