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専門家に聞く、猫に食べさせてはいけない物とは? ペットのNG食材をまとめてみた

お魚くわえたドラ猫、毎日生魚だけはダメですぞ。

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 家族でもあるペットにどんなご飯をあげればいいか、というのは飼い主さんにとって重要な問題ですよね。うちのニャンコに、人間と同じご飯をあげてもいいの? それとも市販のキャットフードの方がいいの? 気をつけなくてはいけない食材は?

 本当のところを、松波動物病院 動物看護・トリミング統括部長の山下さんに聞きました。

公式サイトのキャプチャー 松波動物病院メディカルセンター(公式サイトより)

キャットフードと人間用の食品、どちらが良いでしょう?

 どちらを推奨するかといわれると、キャットフードを推奨します。手作り食が悪いわけではありません。手作りの方が食材の産地や鮮度を把握できますし、保存料の心配もいりません。しかし、栄養バランスを考えなくてはいけなくなります。栄養バランスは年齢や持病によっても調整しなくてはいけないので、それができるのであれば、手作りでも全く問題はありません。

 ただ、栄養バランスの調整は、そんなに簡単なことではないと思うので、キャットフードを推奨しています。特に「総合栄養食」と表記されたキャットフードを推奨します。それだけ与えていれば栄養バランスが取れるというフードです。

絶対食べさせてはいけない食品

 やはり、人間にはOKだけど、猫には毒という食品もいろいろあるそうです。ペット栄養学会学会誌の資料と山下さんの話を総合して、食べさせてはいけない食品をまとめました。思ったより、たくさんの食品がダメなんですね。

  • ネギ類(タマネギ、長ネギ、ニンニク、ニラ、らっきょうなど)
  • アボカド
  • チョコレート
  • 生卵
  • 貝類
  • ドッグフード

 犬猫共通で気をつけたいのがネギ類。タマネギ、長ネギ、ニンニク、ニラ、らっきょうなどのネギ属が含まれる食品を与えると、下痢、嘔吐、量が多ければ、貧血、血尿が起こるそうです。熱を加えても毒性は消えないそうで、特にタマネギはシチューや肉じゃがにすると、形が見えなくなってしまうので、注意が必要だそうです。人用のベビーフードもタマネギが含まれていることがあるので、注意が必要です。アボカドもネギ属と同じような症状を引き起こすそう。場合によっては死に至ることもあるそうです。

野良猫の写真 筆者が勝手にモンプチと名付けているノラ猫 目つきが悪い

 チョコレートも犬猫共通でダメな食品。食べれば、嘔吐や下痢などを引き起こし、量が多ければ突然死に至ることもあります。ただし、猫は犬よりもチョコレートに興味がないという研究結果もあるそうです。

 生卵は下痢、皮膚疾患、結膜炎を引き起こします。生でなければ食べられるそうです。貝類は皮膚疾患を引き起こします。そして、猫に与えてはいけないのはドッグフード。与え続けるとタウリン不足症になるそうです。

青魚やミルクはダメなんですか?

 牛乳は少量なら問題ないですが、離乳した犬や猫は、牛乳中の乳糖を分解するラクターゼという酵素を十分には持っていないため、量が多いと下痢を起こす場合もあるそうです。猫によっては平気なケースもあります。子猫と言えばミルクと思っていましたが、注意が必要なんですね。

 さらに、猫と言えば魚ですが、青魚も食べさせすぎると体の不調を引き起こすことがあるそうです。適量であれば、健康維持に役立つ食材となりますが、毎日、青魚ばかりという偏食は病気のもととなります。ドラ猫よ。たまには魚以外も食べた方がいいぞ。

魚をくわえて走る猫のイラスト 猫と言えば、生魚!

かつお節ご飯は、ダメですか?

 地域によって猫まんまの定義は異なるようですが、筆者のイメージでは猫まんま=かつお節ご飯です。かつお節とご飯なら、猫の健康にも良さそうと思いきや、「かつお節はマグネシウムを多く含むため、結石の原因になる可能性がある」だそうです。まさかの回答に驚きました。


 ニャンコに安全でおいしい手作りご飯を食べてもらうには、ちゃんとした知識が必要なんですね。

高橋ホイコ

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