外を歩いているとたまに見掛ける“蟻の行列”は、なぜできるのか。その仕組を、蟻の探索能力を与えたのび太(なぜか大人体形)で検証する物理エンジン動画が、ためになるけど大変キモいと評判になっています。なぜその人選なんだ!
動画では、20人ののび太に蟻の能力である「ランダムに歩き続ける」「餌を見つけたらフェロモンを出しながら巣に戻る」「フェロモンを見つけるとたどる」といった特徴を与えて実験していきます。巣の代わりとして人間の一軒家を使用し、家の中には女王蟻の代わりになぜか白目をむいたドラえもんを配置。
まずは家の裏側に餌(巨大どら焼き)を配置して実験開始。家から20人ののび太蟻が4足歩行でワシャワシャと放たれる様は、まるで魔界の底の方です。怖い。
ランダムに動き続けるだけでピンポイントに餌を見つけることはできるのかな? と思いますが、十分な時間が経過すれば、どんな場所も必ず誰かが通るようになるとのこと。しばらくすると1人ののび太蟻がどら焼きを発見し、巣に持ち帰り始めました。手に持って。二足歩行で。いや歩けるんかーい。
この時のび太蟻はフェロモンを放ちながら巣に戻り、持ち帰るとフェロモンをたどって再度同じ場所に餌を取りに行きます。さらに他ののび太蟻たちもフェロモンを見つけるとたどって餌にたどり着き、同じように餌と巣の間を往復することで行列ができる、という仕組み。フェロモンは時間で蒸発するため、餌がなくなるとフェロモンがなくなり、また全員ランダムで動いて餌を探し始めます。
続いて、家の周囲4カ所に餌を追いてみると、フェロモンの濃い方を優先する仕組みにより巣に近い方の餌から行列ができて運び終わりやすいことが分かります。また、分かれ道の先に餌を置いてみると、次第に最短ルートで行列ができるようになっていきました。合理的に動いているようです。
映像が強烈ですが、内容自体はなかなかためになる動画でした。なお、動画投稿者の物理エンジンくん(@physics_engine0)さんは、他にも多数の物理エンジン系動画を投稿しています。
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