Twitterのジャック・ドーシーCEOは、近く新しい嫌がらせ対策のルールを導入することを明らかにしました。ハリウッド大物プロデューサーのセクハラ問題を批判していた女優のアカウントが一時凍結され、反発が起きたことを受けてのもの。
一時凍結されたのは、女優のローズ・マッゴーワン(@rosemcgowan)。先ごろ映画業界を揺るがした、有名プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ告発記事に被害者として名前が出ています。記事では、ワインスタインが約30年にわたって女優やモデルにセクハラをしていたとされています。彼女はこの報道後、関係者の名前を挙げて「彼らは(セクハラを)知っていた。(ワインスタインに)金を出した」「辞めるべき」とツイートするなどしていました。
その後マッゴーワンのTwitterアカウントは一時凍結に。彼女は「ルールに違反したためアカウントを一時凍結した」という連絡をTwitterから受けたとInstagramで報告しました。Twitterは、一時凍結は彼女のツイートに個人の電話番号が含まれていたためと説明(問題のツイートを削除したことで凍結は解除に)。しかし、マッゴーワンが凍結される一方で、ルール違反となる嫌がらせツイートが野放しになっているとして、納得できないという意見も見られました。こうしたTwitterへの不満から、「10月13日はTwitterを1日ボイコットしよう」と呼びかけるハッシュタグ「#WomenBoycottTwitter」が登場し、多くの人が賛同を示しているようです。
ドーシーCEOはこの件を受け、「信頼を構築するために、われわれの行動にはもっと透明性が必要」とツイート。Twitterのルールとその施行方法について、もっとアグレッシブなスタンスを取ることに決めたとし、「望まない性的アプローチや合意なしに撮影されたヌード、ヘイトの象徴、暴力的なグループ、暴力を賛美するツイート」を新ルールで取り締まる意向を示しています。新ルールは数週間以内にスタートする予定。
また「どうして(白人至上主義者の)リチャード・スペンサーのような人に公式マークをつけるのか」という質問に対して、「承認ポリシーを再検討している」とも答えています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- トランプ大統領を凍結しない理由は? Twitterが北朝鮮“脅迫”ツイートめぐり説明
北朝鮮をめぐり「彼らは長くないだろう」と投稿したトランプ大統領のツイートが、Twitterで禁止されている「脅迫」だと指摘する声が。 - 「絵師アカウント凍結問題」、Twitterが見解の一部示す 「凍結の原因は何らかのルール違反」「多数の通報だけでは判断しない」
個別の理由は開示できないものの、「蚊を殺した」と発言しただけで凍結を行うことはないそうです。 - Twitterで絵師の凍結相次ぐ……Twitter社の見解は 「社内での話し合いを始めている」「仕組みの見直しも検討」
「絵師を凍結させる方法」の影響? - 漫画家・やしろあずき先生のTwitterが突然凍結される事態に 拡散中の「絵師を凍結させる方法」の影響か
なお本人は元気なもよう。 - 日本版Twitter、援交含む児童の性的搾取アカウントについて成果報告 活動時間は半減
凍結されたアカウントの持ち主の再来も阻めていると報告。