皆さんは就職活動にどんなイメージを持っていますか? 分からないことが多い中、周囲の動きに焦りつつ、うまくいくか不安に思いつつ、手探りで始めるものなのではないでしょうか。そんなときに心強い存在が、本気で内定を目指す就活アイドル「キチョハナカンシャ」。「就活をもっと面白くする」ことを目指して、就活生のための情報を発信しています。グループ名になっている「キチョハナカンシャ」という言葉は「貴重なお話をありがとうございました(貴重なお話感謝)」の略で、2013年ごろからSNSを中心に使われはじめました。キチョハナカンシャは、2015年から活動をしており、2017年6月には3期生が活動を開始。1期生と2期生は、大学院へ進学したメンバーを除けば就職率100%という大変優秀な結果を残しています。
ただ、「志望企業からの内定」=「卒業」というルールで活動しているため、複雑な心境もあるのでは? そこで今回は、メンバーの就職(卒業)に向けての意気込み(?)と現在の活動状況をインタビューしてきました。答えてくれたのは、現在大学3年生のゆなさん、あやのさん、みりあさんです。せっかくなので、インタビューの質問も、就活の面接風にしてみました。
―― まず志望動機から教えてもらえますか?
みりあ アナウンサー志望なので、人前で話すことなど「キチョハナカンシャ」としていろいろな経験ができると思って応募しました。就職アイドルということで、さまざまな業界を知ることができることも魅力に感じています。
―― 現在の就活の状況を教えてもらえますか?
みりあ 今は各TV局のインターンに参加しています。TV局のインターンは採用されることが難しいので、採用されるだけでもまずは「やった!」って感じですね。
―― インターンではどんなことをするんですか?
みりあ 内容は局によって違うのですが、しっかりやってくれるところだとスタジオ体験もあります。小さい番組を作るつもりで、原稿読みをやらせてくれたりも。あとは、グループディスカッションとして、その場で初めましての人達と、どういう番組が面白いかを話し合ったりします。
―― みりあさんの自己PRポイントは?
みりあ これ今悩んでいるところなんですよね(笑)。何パターンか用意しているんですけど、一番推しているのは「仕事に絶対穴を空けないこと」です。私は通学に2時間半かかるのですが、毎回遅刻や欠席をせず、時間をきっちり守るようにしているので、社会人になっても仕事に絶対穴をあけません!
―― ゆなさんの志望動機は?
ゆな 以前ミュージカルの舞台を経験したこともあって、人前に出る仕事に興味があったので応募しました。SNSでキチョハナカンシャのメンバー募集をたまたま見かけたので、これはもうやれって神様が言ってるんじゃないかと思って(笑)
―― 志望の業界は決まっていますか?
ゆな まだ具体的に決まっていないので、どうしたらいいのかなというところで広告業界やIT業界など、いろいろな業界を見ています。
―― ゆなさんの自己PRポイントは?
ゆな 真面目でコツコツというところが強みなのかなと思います。大学への学校推薦を高校入学のときから目標にしていて、毎日の授業など頑張ってきて目標を達成しました。学級委員は3回経験しました(笑)
―― あやのさんの志望動機は?
あやの 小さいときから歌とダンスが好きなので、アイドルとして私も歌って踊りたいと思って応募しました。志望の業界は今のところエンタメ系や音楽系の会社を考えているのですが、まだ確定ではないので、これからしっかりと決めていきたいと思います。
―― 自己PRをお願いします。
あやの 座右の銘が「因果応報」で、人に良いことをできるだけするように普段から心掛けています。「人にいいことをすれば、きっと自分にいいことが返ってくるよ」と両親に言われて育ったので、そう思うようになったのかもしれません。語彙力には少し自信がないのですが、素直さや人を好きという気持ちは誰にも負けない自信があります!
―― グループ名である「キチョハナカンシャ」という言葉は普段から使いますか?
みりあ 私たちがレギュラーで出演している「キチョハナカンシャTV」(FRESH!で月一回の頻度で配信中)で企業の方に毎回ゲストで来てもらっているので、このポーズと一緒に使うことが多いです。
ゆな 私の場合、先輩に就活の悩みを相談したときに、社会人の目線からお話をいただいたりするので、そういうときは貴重なお話だったなあと感じて使ったりします。さすがにこのポーズはしないですが(笑)
―― 就職活動の中でキチョハナカンシャとしての活動内容を伝えたりしますか?
ゆな そこはかなり自由で、メンバーによって違うと思います。テレビ業界なら言ったほうが有利になることもありますが、金融系など少し堅めの業界の場合は言わない方が良かったりするのではないかと。
みりあ そうだね、そこは各メンバーの判断によるかなと思います。私たちの先輩にあたる2期生のメンバーの中にも、全く言わなかったメンバーの方もいました。自分の実力だけで頑張りたいと考えていたみたいです。
―― 新曲の「シュガーレスビターガール」の歌詞内容が「就職活動を終えて」というところをテーマにしていますが、今歌ってみての感想は?
ゆな この曲はもともと2期生の曲なのですが、「実際その気持ちになっていつ歌えるんだろう」と少し不安な気持ちも感じながら歌っています。
みりあ 私は就職活動の成功をイメージしながら、「早くそうなったらいいな」という願いを込めて歌うようにしています!
―― 「就職内定」がグループからの「卒業」になるわけですが、それに対しての心境は?
みりあ ちょっと複雑な心境ですね。就職しなかったらグループに残ってこの先もずっと活動できるのかな、とプラスに考えたりもします(笑)
ゆな 「就職できなかったら来年もいるの?」ってよく言われますね(笑)。ただ、1期生と2期生の皆さんはみんな決まっているので、自分もきっと大丈夫と心強く感じてもいます。
―― それがプレッシャーになることもありますか?
みりあ いえいえ、安心感の方が大きいです! 実際にキチョハナカンシャとして先輩が就活をしていて、リアルな体験談を詳しく聞くことができるので。
―― 具体的なアドバイスとして何かもらったりしましたか?
ゆな 2期生のメンバーの方からは、「進む業界に悩んだときは、自分のやりたい業界に進むべき」というアドバイスをいただきました。
―― 2017年の就職活動全体の傾向などはあったりしますか?
みりあ まだインターンに参加してという段階なので、全体の詳しい状況はまだ分かりませんが、2017年も売り手市場が続いているという情報はよく聞きます。
―― 今就活で悩んでいることはありますか?
あやの 進む業種もそうですし、自分にどんな仕事が合っているのか分からないので、悩むことが多いですね。自分のやりたい業種と、自分に合っている業種は違うのかなと思ったり。
みりあ そうそう、まだ実際に働いてないからイメージができないんですよね。自己分析も3年生の今の時期ではまだしっかりできていないので、その中で就活をしなければいけないという難しさはあります。
―― それを解決するためにやっていることはなんですか?
みりあ やっぱりインターンですね。インターンに行くことで会社で働いている方のイメージも湧きますし、業種を聞いて自分に合っているかどうかも判断できますし、自分の未来の姿が明確になります。
ゆな キチョハナカンシャの活動(キチョハナカンシャTV)の中で得られることも多いですね。人事の方に私たちのエントリーシートを見てもらってランキングにされるので、へこんじゃうこともありますが(笑)。でも、「評価してもらえるポイントはこういうところなんだ」と体験できることが良いと思います。
みりあ この間も就活メークということで、就活生のためのメーク講座をやっていたりしたので就職活動をしている人には見てお得な内容だと思います。
―― 「就活メーク」って例えばどういうメークなのでしょうか?
みりあ 業界によって使い分けることが大切だと思います。空港系だと赤リップ、他の業界だとピンクのリップが良かったりという話はよく聞きます。やっぱり第一印象は大事なので、受ける業界によって皆さん対策していると思います。
あやの 私も業界によってワイシャツを変えるというのを聞いたことがあります。私が今着ているのは第一ボタンがないワイシャツなのですが、こういうデザインはアパレル業界や航空系の会社など、一般の方と接することの多い業界で好まれるそうです。だけど、少し堅めの金融系や商社などでは、第一ボタンまでしっかりあるワイシャツを着て、上まで全部止めた方がいいというのを聞いたことがあります。
みりあ あと、メディア系やマスコミ系の場合は、スーツじゃないんですよ。髪の色もやや明るい方がウケるので、私も少し明るめにしています。ネイルもOKで、「自分らしさが一番出るかたちで挑んでください」という条件が多いですね。なので、普段のインターンも私服で行きます。本番用の勝負服もあるので、それで行ったりしてますね。ちなみに今日も持ってます(笑)。
あやの これも聞いた話なのですが、真っ黒染めも良くないと聞いたことがあります。今まで明るい髪だったのに黒く染めたことが分かってしまうので。
―― 就活生やこれから就活を迎える方へのメッセージと、今後の意気込みをお願いします。
みりあ 私たちも皆さんと同じ就活生なので、悩みなど共通する部分も多いと思います。1人じゃないですし、私たちも同じように悩んでいるので、迷ったり悩んだりしたときには私たちが発信している「キチョnavi」や「キチョハナカンシャTV」を見ていただけたらと思います。私個人の意気込みとしては、「最後まで頑張ります!」これに尽きます!
ゆな 「就活」は今までにない経験だと思うんですけど、「就活生はあなただけじゃないよ」「周りにサポートしてくれる人がいるから、楽しんでいこう」ということを伝えたいですね。意気込みとしては、メディア系など、興味がある方向へ突っ走ります!
あやの 私は兄弟の中で一番上で、就活について周りに聞ける人がいないからすごく不安だったんですけど、周りのメンバーに聞いたりすることで救われている部分がいろいろあります。自分が持っている情報を周りと交換し合ったりしながら、「みんなで戦う」気持ちで臨めば楽になるんじゃないかと思います。今後の意気込みとしては、キチョハナカンシャに頼るんじゃなくて、自分の力でも頑張りたいと思います!
キチョハナカンシャの皆さんは、実際に自分たちも就活をしながら情報を発信しているので、悩んでいる就活生たちにとって親近感の湧く心強い存在だと感じました。この先、どのタイミングでメンバーが卒業していくことになるのでしょう。今後の展開が楽しみです。
(平原健士/LOCOMO&COMO)
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