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ヤマハは、人工知能を使った“ダンスによるピアノ演奏”の実現に成功したと発表しました。同社が研究開発を進めているシステムによって、ダンサーの動きに合わせ人工知能(AI)がピアノでメロディーを奏でるというもの。東京藝術大学奏楽堂でその技術を応用したコンサート「舞・飛天遊(まい・ひてんゆう)」を開催し、その一部と舞台裏に迫ったドキュメント映像を公開しています。
このシステムは、人工知能を活用することで人の動きをリアルタイムに音楽表現に変換するというもの。ダンサーに装着した伸縮、筋電位、加速度、ジャイロの4種類のセンサーをもとに動きを解析し、関連付けられたデータを同社の自動演奏機能付きピアノ「Disklavier(ディスクラビア)」に送信することで演奏。ダンサーには世界的に有名な森山開次さんを起用しています。
披露された曲目は、同大学副学長が作曲した「飛天遊」という楽曲を再構成したものが使われています。「舞・飛天遊」と名付けられたこの楽曲では、演奏家集団のベルリンフィル・シャルーンアンサンブルも共演に加わることで「森山氏のダンスを余すことなく音楽表現することに挑戦した」とのこと。
コンサートに関しヤマハは「ヤマハにとっての人工知能は“人間と楽器の架け橋”となるような存在ではないかと考えている、さらに自由にダイレクトに表現を楽器に伝えることができるよう引き続き開発を続けていく」とコメント。また、ダンサーを務めた森山さんは「人工知能が自分のダンスを音楽に変えるというプロセスを通じて、“想いや行動を察知する”という人間の能力の凄さに改めで気付かされました」と話しています。
(大里ミチル)
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