ライター:斎藤充博
インターネットが大好きで、ウェブ記事を書くことがどうしてもやめられない指圧師です。「下北沢ふしぎ指圧」を運営中。
連載:マイクロメモリーズ
1982年生まれの筆者が、人生を通じて出会ってきた物たちの「みょうに細かい超個人的な思い出」をマンガで振り返ります。
80年代から90年代に世の中を騒がせた「ノストラダムスの大予言」。1999年の7月に人類の滅亡が予言されていると話題になりました。
今となってはバカバカしい話ですが、当時はテレビでしょっちゅうノストラダムスの大予言の特集をやっており、子ども達は怖がっていたのです。
思えば90年代は「世紀末」ということが意識されていました。不景気、環境問題、いじめ問題などがテレビで採り上げられ、先行き不安ムードが日本を覆いはじめたのがこの頃だったと思います。
そんな中でなんとなく「何か大変なことが起こるんじゃないのか」という心理があったのではないでしょうか。
ノストラダムスの大予言はもちろん外れました。しかし似たような話は続きます。「2000年に世界中のコンピュータが狂いだし、核のスイッチが誤作動するんじゃないか」という話が広がりました。確かにコンピュータの2000年問題というのは現実にあったのですが、不安をあおりすぎでしょう。
「マヤ暦が2012年に人類滅亡すると予言している」なんていう話もありました。もっともこちらはノストラダムスの大予言と似ているために、いまひとつインパクトに欠けていたような気がします。
個人的には最近話題になっている「シンギュラリティ」(人工知能の技術的特異点)への恐怖もこのたぐいの物ではないかと思うのです。自己学習によって知恵をつけすぎたコンピュータが、人間の存在を脅かすとか……。本当にそんなことあるのかなと思います。もっとも、今でもだいぶコンピュータに使われてしまっている感じはありますが……。
ネットで調べるとだいたい毎年誰かが人類滅亡を予言しているようです。人類滅亡のストーリーにはいまだに需要があるのだな、と感心してしまいます。
これまでのマイクロメモリーズ
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