「自分で望んで産んだんだろ」「こんな奴が親で子供がかわいそう」……など、育児で悩んでいる人をさらに追い詰めるような、心ないリプライに対する反論をまとめた漫画が反響を呼んでいます。漫画を書いたのは「up-to-you!」で育児漫画を連載しているimo-nak(@k_i_121)さん。
「育児の弱音やグチツイートに対して、無責任に傷つけるようなリプがついているのを見かける度、ぬ゛あ゛ッッ!!!という気持ちになる」「どうかそんなリプで悲しまないでほしい」と思いをつづり、漫画は始まります。
1ページ目は「自分で望んで産んだんだろ」「だったら産むな」というリプライに対する反論。この発言は、生きる上で何か辛いことがあったとき、「自分で望んで生き続けてるんでしょ」「だったら生きるな」と言われるのと同じこと。もちろん「だから生きるな」ということではなく、「自分が言われて嫌なことは言わないでね」、という主張です。imo-nakさんはあらためて「ゼロから人間育ててんだから正論や理屈だけでやっていけるわけない」「子供も人間、私も人間」と語気を強めますが、これは子どもがいる人もいない人も覚えておきたいことですね。
2ページ目は「たかが数年、ガマンしろ」というリプライに対する反論。親が自分の時間や息抜きを求めたときなどにつきがちなコメントですが、作者は、数年間子どものためだけに生きることが理想的ではないと主張します。それにママ本人にとっては、育児が何年で終わるものなのかは分かりません。今目の前に広がっている景色がすべてであり、ゴールなんて見えもしない。人生をそんなトンネルにたとえ、まさに“今”息抜きが必要なママに寄り添っています。
3ページ目で取り上げたのは「もっと大変な人もいる。その程度で文句言うな」というリプライ。これは育児以外の話題でも言われがちな意見です。確かに世の中にはもっとつらい思いをしている人もいるかもしれませんが、それと自分のつらさは全くの無関係。「そもそもその理論だと、全人類で弱音吐いていいの地球上で一番大変などこかの誰か一人だけになるよね?」「つらさは人それぞれ」という主張を、図を交えて表しています。
4ページ目は「こんな奴が親で子供がかわいそう」というリプライへの反論。「個人的に一番言ったらイカンと思うやつー!!!!」と怒りに燃える自分自身のイラストも描かれています。みんなが手探りで迷いながら、悩みながら、育児をしているのが実態。「『もっと良いお母さんの元にうまれていればきっともっと幸せに』『私なんかが親でこんなダメなやつが親でごめんね』こんな思いに心が支配されてどんどん辛くなる」という言葉には、自身も育児中であるimo-nakさんが紡ぐからこそ感じる重みがあります。
最後には「親がそう思ってても子供はきっと親が大好き。子供を想ってがんばっている親と、親が大好きな子供。そこに他人が『こんな奴が以下略』なんて言う権利があるのか? なし!!!」と、ママの背中を力強く押してくれる言葉も。
「読んでて心が温かくなりました」「思い当たるものがあって、想いを代弁して下さってありがとうございます」「なぜこんなに人の心に寄り添えるの」と、感謝や感動の声がたくさん集まっています。相手に言い返すためというよりは、心ないリプライで傷つけられないために、知っておきたい内容ですね。
(ひーこ)
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