時間をかけたものが良いものだと勘違いしている自分の脳……漫画家が自戒のために描いた漫画に共感する声
便利なものを使ったっていいのに、受け入れられないことってあるものですよね。
時間をかけたものが良いものと勘違いしている――Twitterや自身のサイトなどで漫画やイラストを公開する漫画家の1億年惑星(@sleepfool)さんが、「自戒」というコメントと共に投稿した漫画に「分かる」「すごく共感した」というリプライが寄せられています。
冒頭、自分の脳は「時間をかけたものがよいモノだと勘違いしている」と語る1億年惑星さん。誰かの描いた漫画を見て「背景素材とかズルいわ」と感じ、「デジタルの強みをズルいと勘違いしアホな手間をかける俺」「手抜きだと思われたくなくて、無理して画面を埋める哀れな男」と、自身を自虐混じりに表現しています。
1分で描いた1ページと3日間かけて描いた1ページでもクオリティが同じなら、1分で描いた方がエライ! 早くてうまく描いた方がエライと分かっているのに、「時間をかけなきゃ」「画面を埋めなきゃ」という思いに駆られてしまう……脳は分かってくれないといいます。
なまじ時間をかけるとなんだか違うと思っても、8時間かけて描いたから……と修正がしづらくなり、ろくに修正しないで結果的にクソ絵になってしまうとつづっています。
絵がうまくなりたいよ〜と叫ぶ1億年惑星さんの元に現れたドラえ○んのようなキャラ。1億年惑星さんをヘルプしようと「しょうがないですね! ボクが道具を」と言いかけると「ダメだ!!! これは俺の問題なんだ!俺だけの!!! 誰も俺を救えない、俺しか……誰も頼っちゃいけないんだ、俺しか」と叫ぶ1億年惑星さん。追い詰められたような表情がつらそうです。
便利なツールを使えばいいのに、こうすれば簡単にできるのに。分かっていても脳が受け入れない。1億年惑星さんの場合は漫画を描くときのお話でしたが、例えば新しいガジェットや文化、流行などにも同じように受け入れられない経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。脳に理解させるのは難しいかもしれないけれど、日々、できればいい塩梅を探っていきたい、そんな風に思わせてくれる漫画です。
画像提供:1億年惑星(@sleepfool)さん
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