絵を描くのが好きな高校生と、日本語を勉強するためにチャットに参加していた中国人が、10年経ってようやく共通の話題を通して交流できたという漫画がTwitterで話題です。ネットがなかったら出会えなかった奇跡のようなお話です。
ステキな経験をしたのは、画家のタダノ(只野彩佳)さん。日本画を主に描いている画家さんで、今月東京藝術大学大学院を修了する学生さんでもあります。
10年前、チャットルームで突然日本語を勉強しているという中国人に話しかけらたタダノさん。絵を描くのが好きと言うと、美大生だという彼が中国画を見せてくれましたが、それが上手なのか当時のタダノさんでは分かりませんでした。このころのタダノさんはまだ部活で絵を描く程度で、絵を見せてと言われても見せなかったそうです。しばらくして彼との交流はなくなってしまいました。
時は経ち、美大で日本画を専攻していたタダノさんの携帯電話に、突然彼からメッセージが届きました。翌日東京にいるので会えないか、というものでした。あまりにも急なのでそのときは断ったものの、今年になり、再び東京にくるということで意を決して会うことにしました。
彼は友人と恋人と一緒に来日していたので、日本語と英語と中国語で翻訳アプリを使いながら3つの言語で会話することに。
美大に通っていたタダノさんは中国画の話をできるようになっていて、10年前は理解できなかった彼の絵のうまさも理解できるようになっていました。現在は大学の先生をしているという彼はタダノさんの絵をネットで見て連絡をくれたそうで、インターネットがつないだ縁、というところではないでしょうか。
タダノさんは「中国画も日本画も知らなかったのに、今は同じような土壌で絵を描いて話ができるのは不思議でしょうがなかった」と付け加えています。
この漫画にユーザーからは「ジーンときました」「こんなことあるんですね」「素晴らしい交流!」など感動したという声が上がっています。インターネットでの出会いというと悪い印象のニュースばかりが目立ちますが、こんなステキな出会いも起こるんですね!
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