advertisement
菅義偉内閣官房長官は3月19日午後の記者会見で、マンガやアニメの「海賊版サイト」問題について、「サイトブロッキングを含めて現在あらゆる方策の可能性を検討しております」と語りました。
菅官房長官は記者からの質問を受け、海賊版サイトについて、政府としても“被害が昨今深刻化している”との認識を持っていると説明。その上で「わが国のマンガ、アニメなどはクールジャパンを代表する重要なコンテンツであります。その担い手である漫画家やクリエーターの手元に入るべき収益が海賊版サイトによって奪われることはコンテンツ産業の根幹を揺るがす事態となりかねない」とし、引き続き関係省庁と連携しつつ「早急に対策を講じていきたい」とコメントしました。
サイトブロッキングとは、特定のサイトへの通信をプロバイダー側が強制的に遮断する方法。日本国憲法における「通信の秘密」に抵触するのではないかとの懸念はあるものの、世界的にも導入が広がっており、海賊サイト対策の“究極の手段”として、内閣府の知的財産戦略本部の検証・評価・企画委員会でも以前から導入について議論が進められていました(関連記事)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 漫画海賊サイトの「海外サーバだから合法」はどこまで通る? 政府の対策について文化庁著作権課に聞いた
2018年に入りますます議論が盛り上がっている漫画の海賊版サイト問題。サイトの違法性、対抗策について文化庁に取材した。 - 漫画海賊サイト、利用者にも大きなリスク サイト開いただけで“仮想通貨採掘”の実態
ある大手アダルト系海賊版サイトでは、不正なサイトへ誘導する可能性のあるものが30日間で2000件以上あったそうです。 - 漫画海賊サイトを追い詰めた松文館の執念 損害賠償金は作家へ分配 「やる価値は十分にあった」
2017年に管理人逮捕が話題になった海賊サイト。今冬に違法アップロードサイトと示談を成立させた著作権管理会社と本件を担当した弁護士に、経緯やサイトの実態を取材しました。 - 「日本の文化が滅びてしまう」 日本漫画家協会が海賊版サイトについて見解を発表
「全く創作の努力に加わっていない海賊版サイトなどが、利益をむさぼっている現実があります」。 - 漫画の海賊サイトの闇を体操のお兄さんが解説する漫画、共感集まる 「出版不況だからこそ野放しにしてはいけない」
pixivコミックで人気の『うらみちお兄さん』の久世岳さんがTwitterで公開。 - 漫画家志望者や漫画好きは必見 漫画家が「コミックスができるまで」の長い道のりと衝撃の事実を解説
作家向けの裏技も紹介しています。 - 2017年の出版市場 前年比4.2%減と13年連続でマイナス 電子は16%増となるも伸び率緩やかに
紙のコミックスは13%と大幅に減少。 - 出版海賊サイト「はるか夢の址」、運営者および漫画を違法にアップロードした者9人逮捕
ACCSによる1年間の推定被害額は約731億円にも。