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「社畜ノート」の物語と仕掛けに涙する人続々 めくるたびにブラックな環境に耐える社員の悲壮な日常が展開

見ていてつらい。

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 仕掛け絵本風に作られた物語「社畜ノート」が、Twitterで注目を集めています。ページをめくるたび、激務に耐える社員の暮らしが展開されて、見ていてつらい。


社畜ノート 伏せられたノートの1ページ目を開くと……

社畜ノート 駅のホームのシーンに。別パーツの電車が手で押されて入ってきます

社畜ノート ページをめくると場面は車内へ。つらい日常が始まる

 『ドラえもん』や『ドラゴンボール』を斬新な工作で表現して話題を呼んだ、しんらしんげ(@shin___geki)さんの新作。今回はページの随所にスライドする紙を仕込み、動かすことで風景や時候などの変化を表現しています。


社畜ノート 車窓は切り抜かれており、背景の紙をスライドすることで走行を演出

社畜ノート オフィスの引き戸もスライドで表現

 主人公の勤め先は、ホワイトボードに「死ぬまで働け」などと書いてある、分かりやすくブラックな会社。大量の業務を振られた彼は夜遅くまで働き、疲れて帰って眠るだけの日々を過ごしています。


社畜ノート スローガンはやがて「死ぬまで働け」から「死んでも働け」に

社畜ノート 夜遅くまで残業

社畜ノート社畜ノート 疲れて電車に揺られ、ただ眠るだけ

 そんなある日、ほんの少しだけいいことが。独りで残業している夜、隣席の女性社員が戻ってきて、業務を半分手伝ってくれたのです。彼女はてきぱきと作業を片付け、主人公より先に退社するのでした。


社畜ノート社畜ノート 孤独な残業中に救いの手

社畜ノート 主人公よりも手早く作業を済ませ、女性写真は帰宅しますが……

 しかし、このことは痛ましい悲劇を生みました。女性社員がオフィスを出るなり、交通事故に遭ってしまったのです。それでも会社の様子は翌日もいつも通りで、「1日で3日分働け」「サービス残業は社会貢献」など、無茶なスローガンを押しつけるのみ。絶望した主人公はとうとう、自室に自殺用の縄を用意してしまいます。やめろーっ!


社畜ノート 窓の外で不穏な音が

社畜ノート あああ……

社畜ノート それでも酷な要求を続ける会社

社畜ノート 絶望のあまり、死を選んでしまう主人公

 縄の輪っかの向こうは、一面の花畑。一度はそちらに行きかけた主人公ですが、すんでのところで縄が切れて我に返りました。それと同時に、iPhoneに着信が。電話の主は、事故で入院したあの人です。「つらいだろうけど……がんばって、私もがんばるから」と声をかけられ、号泣する主人公を描いて物語は幕を閉じます。


社畜ノート社畜ノート ページをめくると、輪っかの向こうに花畑が

社畜ノート社畜ノート 縄が切れて無事だったところに着信が

社畜ノート

社畜ノート

社畜ノート 事故で入院した女性社員から、温かいはげましが

 BGMや効果音による演出も見事で、作品は泣けると評判に。「結局何も解決していない」「ここまで追い詰められても、まだがんばらなければいけないのか」と、考えさせられた人も多いようです。

 反響を受けて、作者は「もうちょっとハッピーな展開にすればよかった……」とコメントしています。同時に、一部のページを完全に開いた状態も披露。立てたとき自然に見えるよう、角度を工夫して描いていることが分かります。


画像提供:しんらしんげ(@shin___geki)さん

(沓澤真二)


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