父 邪魔してくるタイプは若干ウザいよね。じゃあ、欲しい情報を広告を通じて得たとして、即行動する? 例えば、新作のリップとかシャンプーを知ったとして買うかどうか。
娘 いや、たとえ好きな女優さんが出演してても即買いはしない。それとこれは別問題。
父 どうして? 大好きなガッキーとか綾瀬はるかが起用されているんだよ?
娘 いやいや、しょせん演技じゃん……。メーカーからお金をもらって合意のもとに言ってるだけだし。
父 大ファンであっても無条件に説得されない?
娘 演技うまいな〜美人だな〜って観賞するって意味で広告を見ているかんじ。見終わった瞬間、「何の製品をアピールしてたんだっけ……美貌に見とれて商品を覚えてない」ってことはしょっちゅう。
父 メーカーの人が知ったらさぞかし肩を落としそう。
娘 小学生じゃあるまいし、製品の良し悪しは別途調査するよ。以前も話したように、検索でレビュー情報を探したり、YouTubeも見るし友達と情報交換もして決める。
父 ふむ、冷静かつ合理的な購買行動だな。
娘 広告は必要な情報ではあるよ。広告をきっかけに欲しいって気持ちが芽生えることだってよくあるわけで。ただし、100パーセント鵜呑みにはしないってハナシ。それはネットであろうがなかろうが同じ。
お小遣いをムダにできないから、広告とは一定の距離感を保つ
父 高校生はそんなにお金を持ってないし、一回失敗すると致命傷を負いかねないもんな。
娘 そうだよ! 大切なお小遣いは一円たりともムダにはできない。
父 えっと、お父さんはよく分かっていないんだが、お前のお小遣いっていくらだっけ……?
娘 5000円。
父 まあ、そんなとこだわな……周囲はどうなの?
娘 周りも大体5000円くらいだよ。1万円お小遣いもらっている子は知らないなあ。
父 週に1200円程度しか使えないのか。
娘 それ以外にこまごました家事……風呂とトイレ掃除をしたり、たまに庭の草むしりをしてプラスアルファで小銭を稼いでるけど、せいぜい月に2000円。足してマックスで7000円だね。
父 全部使い切っちゃうの?
娘 いや、貯金もしている。いざってときのために毎月1000円積み立てているよ。映画に行くとか、カラオケやカフェに出掛けることもあるからね。
父 (堅実だな……)服とかカバンとか靴とかもほしくなるときあるだろうが、月7000円では厳しいだろ。
娘 めったに買えない……というかまず無理だね。せいぜい行けて古着屋。
父 仮に自由にお小遣い額を決めていいとして、いくらあったら満足?
娘 うーん、月5万円あれば……かなり充実すると思う。旅行とかスキーに行きたいなー。
父 あのね、月5万ってふつうのサラリーマンでもなかなかない額だよ。リサーチによると4万円前後が勤め人の平均小遣い額なんだから。
娘 サーセン……(笑)。えっと、話がずれたけど、限りあるお小遣いを大事につかうために広告とは適度な距離感で付き合おうと思う。
今回の「娘からも言わせて!」
(つづく)
中山順司(なかやま・じゅんじ)
ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。freee株式会社勤務&経営ハッカー編集長。ブログ「サイクルガジェット」運営。
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