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トイレの虫対策のやり方、教えて!

トイレに発生しやすいチョウバエ、紙魚(しみ)の駆除方法などをご紹介します。

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 汚れやすいトイレは、住宅の中でもっとも虫が発生しやすい場所。でも、虫がいる空間で用を足すなんて嫌だ!……そんな悩みを解消するトイレに出る虫の駆除方法、発生させないための注意点を解説します。



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トイレにはどんな虫が出るの?

 トイレに出る虫は地域や季節ごとによって多種多様ですが、今回は特に頻繁に発生する2種類の虫に焦点を絞ります。

チョウバエ

 コンビニや飲食店などでもよく見かける小型のハエで、ハート形のはねが特徴です。チョウバエの中でもオオチョウバエ、ホシチョウバエという種類が、家庭では頻繁に発生します。

 ホシチョウバエは体長1〜2ミリ程度と小さく、灰色をしていてるのが特徴。オオチョウバエは体長4〜5ミリほどあり、黒っぽい灰色をしていて、はねに8個の白斑があります。2種類とも、全身が剛毛や鱗毛(りんもう)で覆われており、頭が小さいわりにはねが大きく、ハエというよりも蛾に近い外見をしています。

 なお、幼虫はホシチョウバエが白色、オオチョウバエが褐色。末端が細長く、ボウフラとウジを足して2で割ったような見た目をしています。住宅ではトイレの他、窓際や排水口などにも多く発生します。

紙魚(しみ)

 体長は8〜10ミリほどで、全体が銀色をしており、英語ではシルバーフィッシュ(銀色の魚)と呼ばれています。何やらかっこいい名前ですが、実際はとても気持ちの悪い外見をしている虫です。

 動きは素早く、体は平べったくダンゴ虫をつぶしたような形で、狭いところに入り込むのが得意です。好物は紙くずや布で、本の隙間などで見つかることから「紙魚」という名前がついたといわれることもあります。

虫による健康被害ってどんなものがあるの?

チョウバエによる健康被害

 チョウバエは通常、トイレの排水菅やユニットバスの浴槽下部にたまったヘドロなどから発生。チョウバエ自体には吸血したり刺したりするような攻撃性はありませんが、食品に成虫が混入すると食中毒の原因になります。

 また、人間の食べ物に産卵することがあり、孵化した幼虫を飲み込んでしまうと、腹痛や下痢を引き起こす「ハエ症」にかかる恐れがあります。幼虫はそのうち便と一緒に排出され、命に関わるような病気ではないといわれていますが、幼児や高齢者にはつらい症状なので回避したいところです。

紙魚による健康被害

 おぞましい見た目に反して実はこれといった健康への影響はなく、攻撃性もありません。屋外にいる場合は、枯葉を処理してくれるので益虫とも言えます。とはいえ、屋内で発生した場合は本や紙袋、衣類などを食べてしまいますし、何より気味が悪い見た目に不快感を覚える人が多いと思います。

虫が発生した場合の駆除方法は?

 これらの虫が発生してしまったら、取りあえず早急に駆除したいですよね。すぐに効果が期待できる駆除方法は以下の通りです。

殺虫剤を使う

 もっとも簡単な方法は、殺虫剤を使うことです。見つけた個体をスプレータイプのもので駆除していくのも悪くはありませんが、トイレを締め切って使用する燻煙タイプの殺虫剤の方が効率的です。室内に殺虫成分を充満させて駆除するので、トイレにいる虫をほぼ全滅できるでしょう。

 しかし、スプレータイプも燻煙タイプも強力な薬品を使用していることが多いため、ペットや小さい子供がいる家庭で頻繁に使うのは難しいかもしれません。

虫よけの芳香剤や防虫シートを使用する

 虫よけの芳香剤や防虫剤は、チョウバエや紙魚の駆除にも効果があります。天然ハーブを使用したものなら香りもいいですし、健康被害もありません。紙魚には、カーペット用の防ダニシートも有効です。トイレマットの下に敷いておくと良いでしょう。

ハエ取り器を使う

 チョウバエのみに効く方法ですが、置いておくだけで捕獲できるハエ取り器が市販されています。

 中に入ったハエは外に出られず、底に落ちていく仕組みになっており、チョウバエが好みそうなハチミツ、ワインなどを中性洗剤と一緒に入れてひきつけます。しばらく置いておけば、チョウバエの数がぐっと減るはずです。

もう二度と虫を出さないために! 発生源を断つ方法

 一度駆除しても、発生源を断たなければ虫はまた出てしまいます。できれば、二度と目にしたくないと思いますので、今後虫を出さないための対策をご紹介します。

チョウバエ対策

 チョウバエを出さないようにするには、とにかくトイレを清潔にすることが大切です。チョウバエは排水管や窓の隙間から入り込み、トイレのさまざまな場所で増殖します。場所ごとに対策方法を説明していきましょう。



<トイレタンク>

 トイレの中でもっともチョウバエの発生源になりやすいのは、トイレタンクです。

 自力で開けられるタイプなら、トイレ用洗剤とブラシを使って自分で掃除しましょう。隅の方など汚れが取りづらいところは、使い古しの歯ブラシでこすると効率的です。

 トイレタンクを自力で開けられないタイプの場合は、業者に点検掃除を依頼してください。また、市販のトイレタンク用のタブレット型洗浄剤を利用する方法もあります。これを使えば、楽にトイレタンク内を洗浄することができますが、刺激が強い薬品が入っているので注意しましょう。

 安全のために洗浄剤の使用を控えたいという場合は、タンクの水を止めて水を抜いてから、70度くらいのお湯を満遍なくかけてください。熱の力で、チョウバエの栄養源となる汚れをきれいに落とすことができ、殺菌効果もあるのでおすすめです。

 なお、トイレタンクの詳しい掃除方法については下記の記事に詳しく載っているので、参考にしてみてください。

<排水管>

 トイレタンクの次にチョウバエの発生源になりやすいのは、トイレの排水管にたまった汚れです。

 こちらは市販のトイレ用排水管洗浄薬を使用するのが手っ取り早いです。チョウバエが発生していなくても定期的に洗浄薬で洗浄しておけば、発生を防ぐことが可能です。

※ 強力な洗浄剤の場合は、あまり頻繁に使うと排水管自体を腐食させてしまう可能性も。取扱説明書をよく読んで使用頻度を調節してください。

<掃除用具、サニタリーボックスなどの小物>

 見落としがちなのが、トイレに設置している小物です。特にトイレブラシやブラシ入れに汚れがたまると、その汚れを栄養源にチョウバエが繁殖してしまうことがあります。トイレブラシやブラシ入れは使うたびに汚れを取るようにしましょう。

 とはいえ、あまりきれいなものではありませんし、トイレ掃除をするごとにトイレブラシまで掃除するのは面倒ですよね。そこでおすすめなのは、使い捨て用トイレブラシ。最近、需要が伸びているのか、スーパーやホームセンターで気軽に購入できます。

 また、サニタリーボックスやごみ箱を置いている場合も要注意です。ごみを溜めたまま放置すると、やはりチョウバエの発生原因になる可能性があります。思い切ってトイレにはサニタリーボックスやごみ箱を置かないか、置く場合でも中身を毎日捨てて清潔なごみ袋に取り換えるようにしましょう。

<便器の汚れ>

 便器そのものの汚れもチョウバエの大好物です。トイレ掃除はできれば毎日行うようにしてくださいね。なお、便器の掃除の仕方は下記に詳しく載っているので、参考にしてみてください。

紙魚対策

 紙魚は湿気と餌になる紙(特に和紙)が大好物なので、それらを断つことが大切です。

 トイレの換気扇はなるべく回しっぱなしにして、防犯上問題のない範囲で窓を開けておきましょう。また、トイレットペーパーを使い切ったあとの芯や切れ端などは、トイレ内に放置しないようにしてください。

 すでに説明した通り、虫よけの芳香剤や防虫シートは紙魚に対して非常に有効です。紙魚が発生していなくても、常にトイレに設置しておくと良いでしょう。

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