漫画『愛と誠』(原作:梶原一騎 漫画:ながやす巧)の原画がまんだらけオークションに出品されていた問題について、ながやす巧さんの妻である永安福子さんからのコメントが、漫画『壬生義士伝』のサイト上に掲載されました。この原画は盗難された可能性もあるとみられており、講談社は購入しないでほしいとする声明文を掲載していました。
福子さんの声明文は、巧さん本人が心労で体調が悪化したため、代わりに『愛と誠』連載当時の状況と現在の心境を述べたもの。連載当時、ながやす巧さんの睡眠時間は1日2時間ほどの忙しさだったため、「死んだように眠る姿を見ていたら、2時間で起こすことなんてできなかった」「寝顔を見ながら泣いた」と当時のことを振り返っています。また4年続いた連載を終え、最終回を描きあげたときは別人のように痩せてしまっていたそうです。
現在、連載時の原画はながやす巧さん自身が管理していますが、「そうして生まれた作品は、巧と私の大切な子供です。一作一作心を込めて描きあげました。 そんな大切な原稿を、自ら手離したことなど一度もありません」と語ります。400万円という金額で落札された原画については、「巧は一人で作品を描くために時間も費用もかかります。 収入のすべてを作品づくりにかけてきたので、財産などありません」「悲しくて胸がつぶれそうです。 オークションが終わったあと、巧も私も毎日落ち込んでいます」と心境を吐露しました。
講談社からの呼びかけもありましたが、落札されてしまった今回の原画。永安さんは「何とかならないかと、精一杯手を尽くして下さった関係者の皆さんには、心から感謝しています。 読者の皆様のあつい応援も、とても嬉しかったです。皆様に心よりお礼を申しあげます」と感謝の気持ちを述べ、メッセージを締めくくっています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 漫画『愛と誠』の紛失原画がまんだらけのオークションに流出 講談社「購入しないで」
当該の原画は400万円で落札。紛失分はほかにもあり、オークションや漫画専門店などで見かけたら編集部に連絡してほしいと呼びかけています。 - 悪魔が天使を育てたら……? 「パパだいすき!」に涙するイクメン悪魔漫画が尊くてしんどい
天使もかわいい、悪魔もかわいい。 - 大蛇に飲まれながら「平気、先ランチ行ってて!」 OLがどんな不幸も作り笑顔で耐え忍ぶTwitter漫画「耐え子の日常」
フォロワー数10万を超える人気漫画がコミックス化。 - こんなカップル、あこがれる……! 彼氏の不機嫌を見抜いて元気づける彼女にかなわない漫画
これを幸せと呼ばずになんと呼ぶ。 - どちゃケモかわいいVRキャラ「モクリ」爆誕 「メイドインアビス」つくしあきひとがデザイン
制作メンバーがドリームチームすぎる。 - 夜食のポテトで火事になりかけた思い出 「まさに、火」との死闘を描いた漫画が話題に
決して他人事ではない怖い話。