5月18日にリリースされたばかりのスマートフォン用ゲーム「ダンジョンメーカー」(iOS / Android)が異例のヒットを記録しています。一度始めるとやめられなくなってしまう中毒性から、Twitterでは「時間が溶けていく」「楽しくてやめられないからアンインストールした」といった声も……。
同作は韓国のゲームデベロッパー、GameCoasterが配信しているダンジョン育成ゲーム。プレイヤーはダンジョンを管理する魔王となって、ワナやモンスターを配置・育成しながら、次々攻め込んでくる勇者たちを撃退していきます。価格は360円で、新しいキャラクターやアイテムなどを追加課金でアンロックできる仕組み(時間をかければ無課金でもアンロック可能)。
特に名の知られたゲームでもなく、リリース当初はまったく注目されていなかったのですが、5月20日になって個人ゲームブログ「ゲームキャスト」が取り上げたことで一躍話題に。この記事を書いている5月27日の時点で、iOSのトップ有料ランキングでは「Minecraft」や「ドラゴンクエストV」をも押さえて堂々の1位に。さらに、売上額で決まる「トップセールス」でも70位に食い込む健闘ぶりとなっています(こっちの方が実はすごい)。
魔王が倒されてしまうとダンジョンはリセットされてまた最初から。毎回展開が変わるローグライク要素と、頭を使って魔王を守るタワーディフェンスの要素がうまく組み合わさっており、確かに一度遊び始めるとやめどきを見失う魅力があります。また、繰り返しプレイすることで魔王の新しいスキルが開放されていったり、育てたワナやモンスターを次のプレイに引き継げる要素もあったりするため、すぐにまた「新しいゲーム」に手が伸びるのも恐ろしいところ。これは確かに時間泥棒すぎる……!
「ゲームキャスト」管理人のトシさんによると、ここまでのヒットは「新規有料ゲームとしてはまさに5年に1度レベル、App Store史上空前の大ヒットだと思います」とのこと。特に注目すべきは「トップ有料1位」よりも「トップセールス70位」という点で、現在のトップセールスランキングは基本無料ゲームやガチャ課金ゲームが上位をほぼ独占しており、「無名の有料ゲームがトップセールス100位以内に入るというのは、ここ数年では記憶にありません」とのことでした。
Yahoo!リアルタイム検索で見ても、5月21日には100件ほどだったツイート数が、5月27日には約3400件にまで増加。ほとんどの人が「くっそ面白い」「休日が潰れた」「これで360円は安すぎる」など絶賛しており、“時間泥棒”被害者は今もなお増え続けているようです。
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