車に入れる燃料といえば、レギュラー・ハイオク・軽油の3種類ですが、ストーブなどに使われる灯油を入れても走る車があることを知っていますか? 今回は燃料に関する雑学をご紹介します。
ディーゼル車は灯油でも走る
普通車にはレギュラーかハイオク、ディーゼル車には軽油を入れるということは、普段車に乗っている人なら知っていることだと思いますが、これを誤って軽自動車に軽油を入れるなどした場合、当然エンジンは掛からず最悪故障する恐れまであります。
これは「レギュラー・ハイオク」と「軽油」の性質が全然違うことが原因。つまり裏を返せば近い性質を持つ燃料ならば入れ替えても問題はないということになります。
そして、下表からも分かるように「灯油」と「軽油」はかなり近い性質を持っているので、ディーゼル車に灯油を入れたとしても理論上問題なく走るというわけです。
ということは、ディーゼル車に乗っている人はレギュラーより20円以上安い軽油よりもさらに30円安い灯油を入れてドライブができるということでなんともうらやましい限りです。と言いたいところですが、世の中そんなにうまい話はありません。
灯油で車が動くことと、灯油で公道を走らせることは全くの別問題。
なんと、ディーゼル車に灯油を入れる行為は立派な脱税行為。10年以下の懲役、1000万円以下の罰金が科されるなど、バッチリ犯罪となってしまいます。
こっそり入れればバレないんじゃ……と思うかもしれませんが、灯油には「クマリン」というブラックライトで照らすと蛍光する物質が添加されているため、検査されれば簡単に見つかってしまいます。そもそもマフラーからの白煙や臭いでも分かってしまうそうです……。
また、灯油はディーゼルエンジンで使われることを想定していないので添加剤や潤滑成分が入っておらず、長期間灯油を使用つづけるとエンジンが焼き付くなど不調が起こる可能性も高いんだとか。燃料代をケチった結果、車の寿命が短くなってしまうと考えると、悪いことはできないですね……。
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