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「本気の読書感想文、十万円で買います」 感想文を買い取って載せる実験的なメディアはなぜ生まれたのか

サイト管理人が「どれだけ心をゆさぶられたか」に応じて、5000円〜10万円で感想文を買い取り。

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 ユーザーから読書感想文を買い取って掲載するWebメディア、「読書感想文、買います。」がオープンしました。読書感想文を投稿すると、内容に応じて5000円から10万円までの金額で買い取ってもらえます。


イメージ 「本気の読書感想文、十万円で買います」

 2000文字以上の読書感想文を毎週日曜締め切りで募り、優秀な作品を買い取って掲載する試み。評価基準はサイトの管理人が「どれだけ心をゆさぶられたか」で、文章としての優劣は考慮しないとのことです。たとえつたない文章でも、熱量さえあれば評価されるはず。


選考基準 求められているのは「熱さ」

応募規定 文字数は2000字以上で上限なし。題材は現在入手可能な日本語の本であれば、活字の本でも漫画でもOKです

 序文によると、主催の山田裕希(@_yhiroki)さんは、小さいころは読書感想文が苦手だったといいます。しかし感想文の宿題から解放されてからはむしろ本好きになり、今ならばどんな感想文を書けるだろうかと考え始めたのだとか。

 やがてほかの人の読書感想文も読んでみたくなり、山田さんは同サイトを企画。ビジネスとして成り立つかは考えず、「素敵な読書感想文が集まったら、きっと素敵なことが起きるんじゃないか」という思いだけで進めていると明かしています。

 編集部は山田さんに、より詳しい話を聞きました。サイトの開設を決意したきっかけは、ベンチャーキャピタリストの木下慶彦(@kinoshitay)さんが実施している起業相談、「ズボラ起業」へ同サイトのアイデアを送ったこと。シンプルに「つくって!」という返事を受け、わずかながら手ごたえを感じたのだそうです。


 サイトには既に熱い感想文が寄せられており、買い取り金額をいくらにしようか思案しているとのこと。盗作への対策については、「信頼性で成り立つ場」を理想とし、ネット検索によるチェック以上のことは考えていないそうです。チェックに手をかけるよりも、投稿者のSNSなどから信頼性を判断するほうが互いに楽という考え方です。

 もしビジネスとして成立しないと分かったとき、サイトはどうするのかと聞くと、実のところ商業的な成功はあまり考えていないと山田さん。「素敵なこと、面白いことが起きる」のが狙いなので、閉鎖や方針変更の可能性があるとしたら、「そうならなかった場合」だそうです。現時点でも面白い感想文が集まるなど、さっそく素敵なことが起きているので、ひとまずはこのまま続けていくとのことでした。


(沓澤真二)


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