エヴァ監督・庵野秀明は小惑星になれたのに、ポンジュースは“幻の小惑星”に終わった理由
空の向こうには「庵野秀明」や愛媛名物「じゃこ天」があります。でも、「ポンジュース」はないのです。
小惑星には神話や人名、地名などに由来した、変わった名前がつけられることがあります。数年前には、魚のすり身を使った愛媛県・宇和島名物「じゃこ天」の名を冠した小惑星が誕生し、天体なのに「おいしそう」と話題になりました(関連記事)。
ですが、「小惑星にはどんな名前でもつけられるのか」というと、そうではありません。今回は幻の小惑星「ポンジュース」をご紹介します。
幻の小惑星「ポンジュース」
久万高原天体観測館(愛媛県)は、小惑星に一風変わった名前をつける天文施設。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」などを手掛けた庵野秀明監督の名前を持つ小惑星「Hideakianno」などで知られています。また、愛媛県に関連した言葉を使うことも多く、小惑星「じゃこ天(Jakoten)」もここから誕生しました。
小惑星を命名するには天文関係の組織に申請を行う必要があるのですが、2013年にこの「じゃこ天」を申請するとき、合わせて「ポンジュース」の申請も行っていたとのこと。しかし、「商業的な性質の名称は認められない」と命名ガイドラインに定められており、「ポンジュース」は却下されてしまったそうです。
このとき、どういうわけか特定の商品名ではない「じゃこ天」までまとめてNGになってしまい、久万高原天体観測館は再申請を行うことに。このような経緯から、「じゃこ天」はようやく2015年に認定されたといいます。
ところで、じゃこ天は、伊達政宗の長男・秀宗が仙台のかまぼこ職人を、宇和島に連れていった(1615年)ことで生まれた食べ物といわれており、2015年はちょうどその400周年にあたります。
もしも「ポンジュース」の申請がうまくいき、「じゃこ天」の再申請が行われなかったら――。過去に「if」はありませんが、とにもかくにもご飯にもお酒に合う愛媛名物は、記念すべき年に地球を超える存在になることができたのでした。めでたし、めでたし。
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