野球拳と聞いて、思い出すのは何でしょう。おそらく、じゃんけんで負けたら服を脱ぐエッチなゲームを頭に浮かぶ人が多いのでは?
ですが、“本当の野球拳”は愛媛県松山市の郷土芸能で、家元制度も存在しているのだとか。今回は、そんな野球拳の雑学をご紹介します。
「“野球拳”には家元制度があるし、全国大会も行われている」って知ってた?
野球拳が誕生したのは1924年。愛媛県の伊予鉄道電気(現在の伊予鉄道)野球部が即興の宴会芸として行ったのが始まりで、遠征先で披露したことなどにより日本各地に広まったとか。「負けたら脱衣」というルールが定着したのは、1955年以降だといいます。
その後、本来の野球拳を広めたいという考えから、「本家野球拳」の家元制度が誕生。公式サイトによれば、「後生に素晴らしい野球拳を伝える為に、全国的に正統野球拳のイメージ作りにも力を注いでいる」そうです。
愛媛県松山市で行われている「松山春まつり」では、1968年からこの“脱がない野球拳”の全国大会が開催。トーナメント形式で、ルールは「3人1組でチームを組み、相手チームのメンバーと1人ずつじゃんけんして負けたら退場。選手全員が退場したら、3アウトでゲームセット」というもの。
また、選手らは「野球するならこういう具合にしやしゃんせ」というおなじみの歌に合わせて、歌ったり踊ったりすることになっており、その演舞が優秀なチームにも賞が与えられます。
「松山春まつり」に対し、夏に開催される「松山まつり」では、野球に関連した衣装で踊る「野球拳おどり」が行われています。こちらも高校チームが参加するほど、健全なイベントとして楽しまれているようです。
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