あぁぁマジで癒やされます「廃線跡」 廃線から早30年、筑波鉄道跡の「つくばりんりんロード」へ行ってみた(2/2 ページ)
鉄道から転換した「真っすぐすぎる」自転車専用道。悩みがあったらここへ行ってみませんか?
筑波鉄道はモータリゼーションの発達とともに役目を終え、JR発足と同時に廃線になった
筑波鉄道は1918年(大正7年)、土浦〜岩瀬間で開業しました。乗降客数のピークだった1965年(昭和40年)は筑波山への観光客で大いににぎわいました。しかしその後、自動車道が整備され、自家用車が急速に普及したことから、沿線住民の利用者が減少。1987年(昭和62年)3月31日、国鉄民営化と同じ日に筑波鉄道は廃線になりました。
旧真壁駅近く、桜川市にある歴史資料館「真壁伝承館歴史資料館」で特別展示「追憶の筑波鉄道」(2018年9月2日まで開催)が行われています。歴史資料館には、駅の時刻表やきっぷ、当時の廃線反対運動のチラシなど、地元の人が提供したと思われる数々の史料が並べられていました。
現地では、お父さんが「おじいちゃんの家の前に昔は駅があったんだよ」とあっさりと3歳くらいの娘さんに説明していました。娘さんも「ふーん」とだけ応えます。廃線から30年もたつと、もう地元の人でさえも鉄道の記憶が薄れていくのでしょう……。
終点「岩瀬」着 最終地点は隣接する駐車場
夕方16時過ぎ、りんりんロードの終点で、旧筑波鉄道の終点でもあった「岩瀬」駅に到着しました。
最終地点は駅に隣接する駐車場。何もない……し、水戸線の改札口は線路を挟んだ向こう側。「なんでこんなつくりなんだ……。感動もないし、面倒だし、プンプン」と思ってしまいました。調べてみると、この駐車場がまさに筑波鉄道岩瀬駅のホームと線路の跡地。まだ活躍している水戸線のホームを見ながら、もう跡形もない筑波鉄道の在りし日のホームを想像するとすっかり憤りは消えていました。
旅先で自転車を輪行バッグに詰めていると、物珍しさからか地元の方に「自転車?」と話しかけられることがよくあります。今回もそうでした。終点の岩瀬駅で自転車をたたんでいると、地元の方が話しかけてきてくれました。
「私ね、彼氏できたの。それがバツイチ子持ちで……」
はい。え? れ、恋愛相談? えーと、えーと、お姉さん。いわゆる「いい天気ですね」といった世間話とか、輪行のこととか、服装とか、自転車のフレームとか装備に興味を持っていただいた……のではない? あ、そこ、一切関係ない? ぁぁぁ……ぁぁぁ。地元ののどかなほんわかミラクルに癒やされ、帰路についたのでした。
みんな、悩みがあったら「つくばりんりんロード」に行きましょう。いいところでした。
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