お湯を注ぐだけで作れる即席カップ麺。その手軽さが魅力の1つではありますが、「せっかく食べるのなら、麺が柔らかくなりすぎないベストの時間で食べたい」と、スマホのストップウォッチなどを使って、しっかり時間を測る“こだわり派”の人も少なくないのでは?
このときちょっと気になるのは、後入れ調味料。例えば、「熱湯3分」と記載された商品の場合、麺を戻してからこれを投入すると、「3分+α」の段階で食べ始めることになります。麺を戻した後に一工程挟まるため、記載されている時間よりもちょっと長くなるというわけです。
規定時間通りに完成するように、後入れ調味料はちょっと早めに入れるべきなのか。それとも、規定時間が経過してから入れればよいのか。大手メーカー・日清食品に話を伺ってみました。
―― 即席カップ麺にはよく「熱湯○分」などと書かれていますが、後入れ調味料を入れるのにかかる時間はどうすればいいのですか?
調理時間には含めません。その場合は麺が戻るまで3分間待ってから、後入れ調味料を入れることを想定しています。
「食べ始める時間を、『熱湯○分』に合わせる」という考え方でいくと、例えば、カップ焼きそばの場合、お湯を捨てて、ソースを絡める時間が必要になりますから、麺をお湯で戻す時間がとても短くなってしまいます。
―― 後入れ調味料を投入するのにかかる時間は、製品開発時に想定しているのですか?
個人差も出るところではありますが、製品開発時にはお客さまと同じやり方で調理、試食して、規定通り作ったとき、一番おいしくなるように調整しています。
―― そもそもどうして、カップ麺の袋入りの調味料には先入れ、後入れがあるんですか?
後入れ調味料の一例としては、油分が多い液体スープが挙げられます。これを先に入れてしまうと、麺の表面が油でコーティングされ、お湯が染み込みにくくなってしまうんです。また、温度差もありますから、麺を戻すお湯の温度を下げる原因にもなります。
ちなみに、ねとらぼ編集部は以前、「カップ麺の調理時間は、『お湯を注ぎ始めてから』『注ぎ終わってから』のどちらから計測すればいいのか」を調査し、大手メーカーらから「注ぎ終わってから」との回答を得ています(関連記事)。
バッチリな状態で食べるために、時間を正確に測りたい! という人は「注ぎ終わった段階でストップウォッチを押す→ピピッと鳴ったら、後入れの調味料を入れて食べ始める」とするのが良さそうです。
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