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学校に行けなかったとき、助けてくれたのは…… 見習いたくなる温かい先生たちを描いた実話エピソードに反響

子どもに寄り添って助けられる大人になりたい。

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 看護師で漫画『LICHT-リヒト-』などを描いている漫画家・明(@rikukamehameha)さんが投稿した、子どもの頃に不登校になったときの話が反響を呼んでいます。描かれているのは、学校に行けなかったときに心の助けとなった“周りの人たち”の温かさです。見習いたい大人の姿。



 明さんは子どもの頃、家庭の事情などにより家の中では心が休まらずにいました。成績は良かったものの、感情や行動のコントロールができず、中学生になった頃には問題行動を起こすようになっていたそうです。そうなると親が呼び出されたり、それにより周囲からの批判が聞こえたり、友人や先生など、たくさんの人の悲しい顔・落胆の顔を見るようになります。


学校に行けなかったときの話 漫画 子ども 不登校 学校 先生 無意識のうちに繰り返してしまう問題行動が、明さんの不登校に繋がります

 そして明さんは、家にも帰れず、次第に学校に行くのも辛くなり、ひとり公園で過ごすように。頭の中では焦りや葛藤がグルグルと回り、自分を追い詰めます。「とにかく学校へ行こう……」と、焦りに追われるように教室に行き、優しく接してくれる友だちといても、「離れていたことの不安」「問題行動を繰り返していたことへの後ろめたさ」から自責の念といった思いが次々のしかかってきて、再び逃げ出すことに。


学校に行けなかったときの話 漫画 子ども 不登校 学校 先生 できない自分を責めたり、将来を焦ったりする心情が自身をますます追い詰めます……

 それでもやはり学校からは離れられずにいた明さん。そんな中、「お腹が痛くて……」と保健室にくる明さんに対し、ただ「休んでいきなさい」とやさしく言ってココアを入れてくれる先生。また図書室でひとり過ごす日には、何も言わず居させてくれる先生。さらにお昼には音楽室で一緒にオペラやバレエを鑑賞してくれる先生と、なにか「ああしろ」「こうしろ」と言うわけでもなく、ただただそばで見守る先生たちの姿が。


学校に行けなかったときの話 漫画 子ども 不登校 学校 先生 保健室通いになった明さんですが、それをそばでただ見守ってくれる先生たち

 学校では他にも、理科室で科学雑誌を読んだり、花壇の手入れを手伝ったり、放課後には校長先生が何時間もおしゃべりしてくれたり。そうしているうちに、明さんは気がついたら教室に戻っていたといいます。明さんがあとで知ったことですが、実は1年と2年の時の担任の先生が、職員会議で「見守ってほしい」とお願いしてくれていたそうです。周りの先生たちもそれに同意し、「教室に行けないことに関して、怒られたり、非難されたことはなかった」「でも興味を持ったことや、やりたいと言ったことは、全力で応援してくれた」と振り返る明さんは、今回の漫画で先生たちへの感謝と、その時のことが今の自分をつくっていることも述べています。こんな先生なら大好きになるしかない……!

 一番辛かったときに担任だった先生が、卒業と高校入学を泣いて喜んでくれたというエピソードからも、先生がどれだけ思っていたかが伝わってきます。


学校に行けなかったときの話 漫画 子ども 不登校 学校 先生 それらが心の支えとなり、気がついたら教室に行けるように

 投稿されたTwitterでは、明さんの学校の神対応を称賛する声や、先生の温かさに「心を打たれました」と感動する声が寄せられ話題に。また、さまざまな事情がある中の一例ではありますが、“学校に行けなくなる”子どもの気持ちや、そこから実際に教室に戻れた貴重な話としても拡散されています。

 なお、子どもは学校や先生を選べないため「周囲の人に恵まれていたパターン」として羨ましいと感じる人も少なくないようです。しかし同時に「真摯に向き合っている先生がいることを伝えてくれてありがとうございます」といった声もあり、ツアーナースもしている明さんの「姪っ子ちゃんや、関わる子供たちを、あの時支えてくれた先生たちのように見守っていけるようになりたいなと思う」というツイートのように、大人になった私たちに大事なことを改めて気づかせてくれる。そんなお話でもありました。






画像提供:明(@rikukamehameha)さん



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