世界ラリー選手権(WRC)で史上初の6連覇を達成した伝説のラリーカー「ランチア・デルタ」を復活させるプロジェクトが、イタリアの自動車会社アウトモビリ・アモスによって発表されました。
ランチア・デルタは、80年代から90年代前半にかけて、WRCで伝説を残したラリーカー。70年代のスーパーカーブームで憧れの的となった「ストラトス」とともに、ランチアを代表する名車です。
現在のランチアは、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の傘下にあり、本国イタリアのみで展開するブランドに縮小され、モータースポーツ活動からも撤退しています。そんな中、往年の名車を復活させたいと立ち上がったのが、イタリアのレーサー、エウジェニオ・アモスさんが率いる「アウトモビリ・アモス」です。
「フューチャリスタ」と名付けられた新しいデルタは、当時のランチア・デルタをベースに、レストアと現代風のアレンジを同時に行う「レストモッド」という手法で制作されています。
元のシャシーを利用しつつ、アルミやカーボンファイバーなどで構成された最新の軽量ボディに変更したほか、2リッター直列4気筒エンジンは最大330馬力を発生。オリジナルの雰囲気を残した外観ながら、現代の技術で性能を高めました。
また、ラリーカーではなく市販車としてのランチア・デルタには「小さな高級車」というコンセプトがありましたが、こちらもしっかりと継承されており、上品なブラウンのアルカンターラで覆われたバケットシートをはじめとして、高級感の漂う内装に仕上げられています。
ランチア「デルタ・フューチャリスタ」の価格は30万ユーロ(約3920万円)を予定。20台限定で販売されます。
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