現在ニコニコ動画で開催されているパンジャンドラムの祭典、「P1グラプリ」が英国面に堕ちた紳士たちのティータイムに最適と沸騰した紅茶よりも熱い盛り上がりを見せています。ボビンがパンジャンドラムに見えるタイプの紳士たちによる自爆マシマシの戦い、ぜひうなぎゼリーを片手にご覧ください。
「パンジャンドラム」は、小説家として有名なネビル・シュートが第二次世界大戦中に開発した兵器。車軸と車輪のみで構成されたボビン型をしており、据え付けられたロケットで車輪を回して進み搭載された爆薬で爆破する仕組みです。ノルマンディー上陸作戦のために作られましたが、構造的な問題でろくに直進もできないまま開発中止となりました。独特なフォルムや制御不能ぶりから、一部でマーマイト(※)のように高い人気を誇ります。
※マーマイト:酵母エキスを煮詰めた、「P1グランプリ」ではおなじみの英国の食品。大変独特な味で好みが分かれるとされている。
そんなパンジャンドラム最速と最も紅茶がキマっている紳士を決めるレースが、「P1グランプリ」です。自由に兵器を作成できる物理演算PCゲーム「Besiege」を使い、各自極限までフリーダムな発想でパンジャンドラムを作成。最初にゴールにたどり着き自爆をした人が勝者となる、パンジャンドラムのスペックを最大限生かせるルールです。
レースの主催者は、「Besiege」をパンジャンドラム縛りでプレイし続けているたらちゃんさん(@taratya19800)。空飛ぶパンジャンドラムや、小型パンジャンドラムが降り注ぐ兵器などを作り続ける、まさにパンジャンドラムガチ勢です。
もともと「P1グランプリ」は「Besiege」プレイ動画のOPのネタとして作られたものでしたが、2017年4月有志を募ってついに実現。第1レースからゴール前で全機爆発するなどパンジャンらしさあふれる上品な大会として好評を博し、2018年8月からコースを大幅に変更した第2回が開催中です。
現在予選Cブロックまで進んでいるのですが(Eブロックまであり)、特に「紅茶が進む」と紳士たちを満足させたのがBブロック。前評判から濃いパンジャンドラムが集まっていると評判のブロックでしたが、蓋を開けると想像を上回るバイオレンスでエクスプロージョンな花火大会となっていました。たらちゃんさんわいく、「レースしろよ」。
Bブロックの中でも特にレースを花火大会へと変貌させたのが、第2コースの「パンジャン型自走砲」。自爆すると前方にショットガンのごとく破片を弾き飛ばす殺意の権化ともいうべき作りで、火力と引き換えにスピードを犠牲にした破壊特化型パンジャンドラムです。
レース内容は、案の定「パンジャン型自走砲」が他走者が次々に破壊する世紀末な展開に。スタート地点から一番遠いコーナーまで破片が届く圧倒的パワーは、レースを戦場へと変貌させました。
序盤でスピード重視の2機がなんとかゴールしますが、残り3機になってから本当の地獄がスタート。「パンジャン型自走砲」の圧倒的破壊力は、スピードを犠牲にガチガチに防御を固めた「ドリルパンジャン アラハバキ」の装甲行をいともたやすく打ち抜き、鶏っぽい見た目にこだわった結果紙装甲でスピードも並の「お届けパンジャンバード」を何度もこんがりとしたローストチキンへ料理していきます。
もはやシューティングゲームと化してしまったレース、果たして2機は「パンジャン型自走砲」より前に出られるのか。「パンジャン型自走砲」はその暴力的なパワーで3位入れるのか。結果はぜひ、動画を見てみてください。
世の中に兵器は数多くあれど、「P1グランプリ」を見ればあなたもパンジャンドラムの魅力に気付くはず。さあ、唱えるのです。パンジャンパンジャンパンジャンパンジャンパンジャンパンジャンパンジャン……。
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