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すごく未来っぽい! ロールス・ロイスとインテルが強力タッグ、新世代自動航行船舶を実用化へ

「完全無人化」から「船舶作業員の働き方改革」も想定。

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 英国の大手工業メーカーのロールス・ロイス(ロールス・ロイス・ホールディングス)と米国の半導体大手のインテルが、自動運転船舶の実用化に向けて提携すると発表しました。

自動運転船の実用化に向けて、ロールス・ロイスとインテルが提携
自動運転船の実用化に向けて、ロールス・ロイスとインテルが提携

 船舶は頻繁な交通や進路変更がないことからオートパイロット機能の導入は既に進んでいます。しかし、地上を走る自動運転車ともまた異なる、周囲の状況把握や天候に柔軟に応じた安全性、そしてそのコスト効率を一層高められる高度な新世代システムへの刷新も望まれます。今回の提携はロールス・ロイスが進めてきた研究をベースに、1日当たり数テラバイトになるという膨大な量の入力データを蓄積し、分析し、活用していくためのデータセンターを含めたITシステム面の開発をインテルが支援することで実用化を目指します。

自動運転化されない船にも効果がある取り組みです
自動運転化されない船にも効果がある「海運全般に効果がある取り組み」としています

 自動化の意義としては運航コストの削減や業務効率化とともに、さらなる安全性の向上が重視されています。船舶向けシステムで高いシェアを持つロールス・ロイスは、これまでにも海上トラブルで7〜8割を占めるという人為的ミスによる事故を減らす技術の研究開発を行ってきました。2018年4月には「Intelligent Awareness(IA)」という技術を使って、漁船の行き交う夜間の海峡で周囲の状況を視覚化してフェリーの航行を支援する実証実験も日本で行っています。

 進化型自動航行によって、将来の無人航行を見込みます。これは「人為的ミスを減らして、海運にさらなる安全性をもたらす」とする大きな目的に加えて、遠隔制御で管理できることから多くの作業員が「毎晩家に帰れるシフト勤務制になる」といった新たな働き方を実現できることも期待されています。

IAシステムの実験は日本で行われました
日本でも行われた「IAシステム」の実験

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