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良品計画は11月2日、中国における「無印良品」の商標権に関し「日本の無印良品が権利侵害で訴えられた」と報道されたことについて「中国で『無印良品』が使えなくなるということはない」とするコメントを発表しました。
良品計画は中国における「無印良品」商標の国際分類ほぼ全てを登録しており、大半のカテゴリーの商品を販売できるものの、ベッドカバーやタオルなど一部の商品区分については中国国内の別会社が同じ「無印良品」の商標を別途取得していたとのこと。そのため、良品計画は別会社の商標権について異議申し立てを行い、現在も訴訟が進行している状態となっているそうです。
今回の問題は、良品計画の子会社であるMUJI上海が、別会社が商標権を有する範囲の商品に誤って「無印良品」を使用してしまったことを理由に損害賠償等を求められたもの。これについて、2017年12月には別会社側の主張を一部認める一審判決があったものの、現在も二審が継続している状態で損害賠償を支払った事実もなく、「無印良品」の名称自体は一部カテゴリーを除き引き続き問題なく使用できるとしています。
また、発表では中国国内で大量に出始めている「模倣店舗」にも言及。「看板や内装、品ぞろえまで類似した模倣店舗が中国国内に大量に現れはじめ、良品計画が権利を持つカテゴリーの商品にも『無印良品』のロゴを使用しているため、訴訟等の措置を講じている」「今後も模倣店舗・権利侵害に対して断固とした法的措置を取っていく」とコメントしています。
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