とさでん交通が、クラウドファンディンサイトのMakuakeで『「トリプル・クロス」と「ダイヤモンドクロッシング」を広める看板設置プロジェクト』を開始しました。
トリプル・クロスとは、高知市のはりまや交差点で「路面電車3両が同時にすれ違う」奇跡の現象です。目標金額60万円に対して、2018年11月7日の開始からたった1日でいきなり達成率80%以上を集める人気ぶりです。
奇跡の現象「トリプル・クロス」とは?
日本3大がっかり名所とも言われてしまうことがある高知県高知市の「はりまや橋」。いえいえ、はりまや橋のすぐそばに、鉄道ファン、乗り物ファンにとって熱い場所があります。それは、はりまや交差点のきれいな菱形の軌道平面交差点「ダイヤモンドクロッシング」です。とさでん交通によると日本で唯一だそうです(2018年11月時点)。
そして近年のダイヤ改正により、平日の8時12分ごろ、たまに「3両の路面電車が同時に交差点へ進入する珍現象」が発生します。この珍現象が「トリプル・クロス」です。どんな条件で起こるのか、そのメカニズムとは? この詳細は以前取材してまとめた記事「路面電車が3両同時に交差点ですれ違う! とさでん交通の奇跡“トリプルクロス”がすごい」をご覧ください。
こんな世界でも類を見ないトリプルクロスとダイヤモンドクロッシングを観光資源としてPRしたいと、とさでん交通は「PR看板」を設置することにしました。はりまや橋から見える「デンテツ・ターミナルビル」の壁面に看板を設置して、1人でも多くの人に「はりまや交差点の奇跡」を知ってもらいたいとしています。
返礼品がけっこう豪華! トリプル・クロス乗車体験撮影会あるよ〜
トリプル・クロスは毎日必ず見られる現象ではありません。ほぼ毎日観察する地元の方によると、なんらかの事情でダイヤが乱れたときに起きるそうです(関連記事)。
そこで今回のクラウドファンディングでは返礼品に「トリプル・クロス乗車体験撮影会」を付けたコースを用意しました。トリプル・クロスをイベントとして晩の時間帯に発生させ、乗車体験および撮影会を行うというもの(!)。1回目は乗車して体験し、2回目は降車して写真撮影ができます。同社が持つ特別車両である外国電車や「維新号」も使用する計画のお腹いっぱいな企画です。
「おきゃく電車」付きのコースもあります。おきゃくとは、高知では宴会のこと。つまり、路面電車の電車内での宴会が楽しめます。コースは生ビール飲み放題で、料理付き。
なお、おきゃく電車は前述したトリプル・クロス乗車体験会のコースと同日開催。つまり両方に投資すれば、1日中とさでんの路面電車を楽しめることになります。ほろ酔い気分でトリプル・クロスを堪能するという夢のような1日になりそうですね。
ほかにも未発売品や限定品など、めずらしいグッズがこれでもかというくらいに並んでいます。2018年11月8日現在では「ごめん」のミニタオルつきのコースが一番人気です。
【返礼品コース一覧】
- 2万5000円コース:トリプル・クロス乗車体験撮影会、トリプル・クロス乗車記念ストラップ、ハートラム2グッズセット、ジグソーパズル、土佐和紙「路面電車路線図」、社長からのお礼状
- 2万円コース:おきゃく電車、ペーパークラフト、「ですか」ハートラムII運行記念カード、社長からのお礼状
- 1万円コース:ジグソーパズル、ハートラム2グッズセット、社長からのお礼状
- 9000円コース:「ですか」ハートラムII運行記念カード、ハートラム2グッズセット、社長からのお礼状
- 8000円コース:ペーパークラフト、土佐和紙「路面電車路線図」、社長からのお礼状
- 7000円コース:土佐和紙「路面電車路線図」、電車全線1日乗車券、社長からのお礼状
- 5000円コース:土佐和紙「路面電車路線図」、社長からのお礼状
- 5000円コース:ペーパークラフト、社長からのお礼状
- 4000円コース:方向板型コースター(ごめん、いの)、方向板型ミニタオル(ごめん)、とさでん交通社長からのお礼状
- 3000円コース:とさでん交通社長からのお礼状
ダイヤモンドクロッシングの歴史は昭和3年にはじまった
クラウドファンディングサイトには、はりまや交差点の古い写真も掲載されています。
高知に路面電車が走り始めたのは明治37(1904)年5月。昭和3(1928)年にダイヤモンドクロッシングが完成しました。当時の新聞でも「東洋一を誇る十字路完成」と報道されました。
とさでん交通は2018年現在も運行を続ける路面電車事業者として、日本で最も長い歴史があります。
(高橋ホイコ)
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