先日、行ってみたい場所の1つだったヨーロッパ最高地点の鉄道駅「ユングフラウヨッホ」へ念願叶って行けました(関連記事)。いやー、いいところでした。
実はスイス滞在中はほぼ毎日、鉄道でいろんなところを訪問していました。もうすっかり「乗り鉄」。せっかくはるばるスイスに来たのですから、たくさんの名所に行き、現地の交通機関を堪能しないともったいないですものね。
スイス国内を公共交通機関で何カ所も訪問するならば、周遊パス「スイストラベルパス(旧スイスパス)」を使うのがお勧めです。今回はこのスイストラベルパスを使い、スイスの公共交通機関を堪能してみます。
「スイストラベルパス」は旅行日程と予算別に買える公共交通乗り放題パス 同行する16歳未満の子どもは無料
スイストラベルパスとは、スイストラベルシステム(Swiss Travel System)による交通パスの1つです。通用期間内において、スイスの主な鉄道、バス、湖船の主要90都市以上の交通機関が乗り放題、山岳交通(登山鉄道やケーブルカーなど)もほとんどが半額になります。さらに、各都市の観光スポットになる多くの美術館や博物館の入場料も無料または割引になる特典もあります。
まずは標準の「スイストラベルパス」から。こちらはスイス各地を毎日移動するような活動的な旅を予定している人にオススメです。連続する3日、4日、8日、15日と4種類の有効期間から選べます。
利用日が連続していないならば、自分で使用日を選べる「スイストラベルパス フレックス」があります。こちらは1カ月間のうちの3日、4日、8日、15日分を有効にできます。
また、一カ所滞在型の旅や、スイストラベルパスの無料区間ではない山岳交通の利用がメインならば「スイスハーフフェアカード」を選ぶと良いでしょう。スイストラベルパス対象区間とその割引区間が半額になります。1カ月間有効です。
なおスイストラベルシステムのパスは、同行する16歳未満の子どもがいれば、購入時に申し込むことで同様に使える「スイスファミリーカード」が無料でもらえます。また、6歳未満はそもそも鉄道パスそのものが不要で、無料です。スイスは家族旅行に優しいのです。
スイストラベルパスは「日本出発前」に購入しておける
これらのパス類は日本出発前に、日本語対応のレイルヨーロッパジャパンのサイト、あるいは旅行代理店などで購入しておけます。
購入手続き時にパスポート番号が必要なので用意しておきましょう。パスは本人のみ利用可能です。いずれの方法でも日本円で買えますが、元来の価格はスイスフランで設定されているので、為替レートの影響で金額は変動します。
参考までに、レイルヨーロッパでのスイストラベルパスの販売価格は、2等/3日間パスで大人1人225スイスフラン(2万6800円 2018年11月12日時点、以下同)、同1等/3日間パスで大人1人358スイスフラン(4万2500円)、スイストラベルパス フレックスは2等/1カ月のうち3日分有効のパスで大人1人259スイスフラン(3万800円)、同1等/1カ月のうち3日分有効のパスで412スイスフラン(4万8900円)、スイスハーフフェアカードは2等/1カ月間有効で大人1人120スイスフラン(1万4400円)です。
1等車と2等車は何が違うのか。こちらは後述します。
基本的にパスは紙(実物)で発行されますが、近年、スイストラベルパスの連続タイプについてはメールで受け取るEチケットも普及しつつあります。詳しくは旅行会社などで確認するとよいでしょう。
パスが届いたら印字されている氏名とパスポート番号を確認し、パスポートに記載したものと同じ氏名サインを、また、乗車前には使用する日付を記入します。例えば利用1日目が10月1日ならば、「Day-1」の欄に「01」、「Mth-1」の欄に「10」と記入します。
あとは現地で、車内改札時に提示しましょう。係員が内容を確認してパチンとハサミを入れてくれます。
今回筆者は、スイス到着日にチューリヒ空港からベルン経由でシュピーツまで鉄道で移動し、シュピーツから宿泊地のインターラーケンまでバスで移動しました。これらは全てスイストラベルパスの有効区間内です。パスを見せればよいだけなので、乗り換え時のきっぷ購入で迷ったり、運賃を気にしたりせずに済みました。
余談ですが、ベルナー・オーバーラント鉄道の車内テーブルには「周囲の鉄道と名所」が海外渡航者にも理解しやすいイラストで描かれていました。これはすごく分かりやすい! 日本の鉄道もこれ、取り入れるといいと思います。
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