サムスンが中国で行われた発表会でファッションブランド「Supreme(シュプリーム)」のコピーブランド「Supreme Italia」との提携を発表し物議を醸していた件について、12月13日に同社SNSアカウントを通し謝罪コメントを発表しました。
提携はサムスンの新型スマートフォン「Galaxy A8s」の発表と同時に大々的に行われたもの。同社はWeiboアカウント上で提携について再検討しているとした上で、混乱を与えたことについて「深くお詫びします」と謝罪しています。
米THE VERGEによると、批判に対し当初サムスン チャイナのデジタル・マーケティング・マネージャー レオ・ラウ氏は「Supreme(本家)は中国での営業許可が無いため、中国で営業可能なSupreme Italiaと組んだと」と自身のSNS上で釈明していました(投稿は削除済み)。
Supremeは米国の企業ですが、国際商標の隙をつき「International Brand Firm」社が展開する「Supreme Italia」や「Supreme Spain」といったブランドが存在していました。
「Supreme Italia」の違法性は?
伊NSS Magazineによると、イタリアでは2017年4月にミラノ裁判所が「Supreme Italia」ブランドの違法性を認め、いったんはコピー品の押収と販売サイトの差し止めが行われました。ところが2018年5月に欧州連合知的財産庁が「Supreme(最高の)」は形容詞であるとの理由でロゴの商標登録を認めない決定を下します。これを受けて、6月にトラーニ裁判所が「差し止めの根拠がない」として、押収品の返却や凍結されていたサイトの開放を通達していました。
法的に一進一退の状況が続く「Supreme Italia」の起用を巡り、サムスン側は少なくとも倫理的に問題があったと認めた形。本家Supreme側の反応も含め、各社の今後の対応に注目が集まります。
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