とある男性の出張用のカバンと見知らぬ女性のタンスがなぜか時空を超えてつながってしまうというすこしふしぎな設定の漫画「旅恋」がTwitterで人気です。
主人公の男性はカバンにおつまみやビールを入れ、出張を満喫するための準備は万端でした。ところが、出張先でカバンを開けると、入れたはずのおつまみもビールも跡形もなくなくなっており「また無くなってる」と落胆します。
クツの営業で全国を飛び回る主人公。そのカバンの中から、既に3回ほど入れたはずのビールやおつまみが消えるという不思議なことが起こっていました。そして、こんなことをする犯人は許さないと思っていたところ、カバンの中に手紙を発見します。
そこには「ごめんなさい」と書かれており、次の日には今までのビールが戻ってきます。そして、また「誰かいますか?」という手紙が……。主人公も返事を書くことにしました。
するとそこから変わった文通が始まります。「あなたのビールを取ってしまいました」「おつまみは賞味期限が切れていて…」などと書かれた手紙に、これはオレの旅行鞄ですと返事を返すと「こちらは買ったばかりのタンスです」と返事が返ってきます。もしかしたら女性がタンスの立て付けが悪くてドンと押し、主人公がカバンを力任せにドカッと開くことで、2つの空間がつながってしまったのかもしれません。
「ビール返却ありがとう。缶を開けたらプシュッと出て半分以上中身が無くなりました」と主人公が書くと、「すみません。代わりを入れておきます」とお返事が。相手がいい人だったので、主人公もご当地ものをカバンに入れたりと、何となく交流が続きます。「今日も地方ですか?」「お土産ください」「ビールをくれれば差し上げます」など、親交は深まります。
タンスを見つめる女性……すると、何を思ったのかタンスに入ってみます。一方、主人公は出張から帰ってきます。「つかれたー」と言いながら、カバンを降ろすと「ぎゃ」。そんな声と共にバッグの中から女性が現れたのでした。やっぱりつながってた! カバンとタンスの間で人間も移動できるんだ!
日常の中にこんなファンタジーな瞬間があったら、日々がなんだかちょっとワクワクして楽しくなりそう。漫画全体の空気感がやわらかいのがとてもすてきで、続きも気になります! この漫画を読んだ読者からは「素晴らしい作品」「この後の話が気になる」など共感を得ています。
作者は、漫画家の岩岡ヒサエ(@/iwaokahisae)さん。「孤食ロボット」「星が原あおまんじゅうの森」「土星マンション」などが単行本化されています。
画像提供:岩岡ヒサエ(@/iwaokahisae)さん
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