鹿児島県最南端の島、与論島をPRする動画が「行ってみたい」「美しい」「感動した」と好評を博しています。公開から2週間足らずで再生数は250万回を超えています。
動画は音楽とともに与論島の美しい海や緑、おいしそうな海産物、伝統工芸を映しています。ナレーションはなく、ただ流れていく美しい8K映像に引き込まれます。訪日観光客をターゲットにした動画ですが、YouTubeのコメント欄には英語の他に日本語のコメントも寄せられており、国内外で評価されていることがうかがえます。中には、動画広告として流れてきたこの動画に遭遇し、「いつもは広告をスキップするけど、今回はしなかった」という声も。
動画を制作した経緯などについて、与論町役場商工観光課の担当者にうかがいました。
与論島は昔観光でにぎわった時期があり、観光の島としての歴史は長く、また「島民の気質的にもちょうど良いおもてなしができる島」(担当者)とのこと。しかし観光バブルによる混乱で、今はかつての活気がなくなっているといいます。
そうした状況でも“ヨロンブルー”の海は訪れた人に絶賛されており、与論町ではその魅力を発信しようと写真や映像の投稿などを行っていたものの、なかなか視聴者に伝わる映像がなく苦慮していたと担当者は語ります。
そんな中で、鹿児島県が2015年にPR動画「BIRD'S EYE VIEW OF KAGOSHIMA」を制作したことが契機になりました。映像作家の永川優樹さんが手がけたこの動画には与論島の風景も収められており、「これだよ、ヨロンは!」と言えるような映像だったことから、永川さんに与論島だけのPR動画を依頼することに。
動画制作に当たってのこだわりを聞いたところ、「与論の映像をただひたすら見てほしいという思いから、ナレーションや文字を抜いてなお伝わる映像」を求めたと担当者。「あーしたい、こーしたいという『欲』を抑え、監督の感性を信じ外国人が見ても感動する映像づくりをしていただきました。島にあるたくさんの資源を余すところなく伝えたい! 盛りだくさんな映像にしたい!! という気持ちを抑えたところがこだわりでしょうか」
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