シルバーホワイトな金属「ビスマス」。特に結晶の美しさが知られていますが、これを包丁にしてみた動画がYouTubeで注目を集めています。さまざまな包丁を作ってきた圧倒的不審者の極み!さんが(関連記事)、またユニークすぎるファンタジーな包丁を生み出してしまった……。
ビスマスの結晶を飾りにするだけでなく、その飾り付ける「包丁」自体もビスマスで作るのが圧倒的不審者の極み!さん。まずはビスマスを一度液体にして、ちょうど良い厚さ&長方形の形にしていきます。ビスマスは融点が低いので、中火のガスコンロでどんどん溶けていく姿が見ていてちょっと楽しかったり。
続いて長方形の固体にペンで包丁の形を描き、金属の中では柔らかいとされるビスマスを糸ノコギリで切っていきます。包丁の形に切った後はヤスリ等で表面やフチを磨いてきれいに。なお、ここで出た金属の粉もキチンと集めて次の工程で使用します。
そして、ついに今回のメインともいえる結晶作りへ。溶かしたビスマスの表面の膜を取りながら「グレー」→「ブルー」→「レッドゴールド」と変わっていく色を見つつ、それぞれで美しい結晶が取り出せるかチェックしていきます。検証が終わったら、狙ったタイミングで先ほどの“包丁の形のビスマス”を投入……!
すると、青紫色っぽく輝く結晶が表面全体に付き、色は違いますが、まるで包丁に衣を付けて揚げたような見た目になっています。それを両面同じように施すと、なんと約1.5キロ(1476グラム)もの重量に(!)。最後に包丁として仕上げるため、いくつかの砥石などで刃を研いでいったら完成です。
出来上がった「ビスマス包丁」は、あまりに見慣れないビジュアルゆえ、なんだかファンタジー世界の武器だと錯覚してしまいます。コメントにもあるように人気ゲーム「モンスターハンター(モンハン)」の武器のようで、青系に輝く結晶はモンスターのウロコのようです。予想と違うかっこよさだった……!
ちなみに実用性ですが、実際にキュウリを包丁の重みだけでタンッと気持ちよく切ることに成功していますが、持ち手にまで結晶が付いているせいで、手の平が痛すぎるという問題が発生しています。さらに、圧倒的不審者の極み!さんは「なぜかこの包丁のデザインを見ると鳥肌が立ってしまって制作中は終始拷問のようでした」とのことで、ここにきて“集合体恐怖症”なのかもしれない説が浮上する事態に。無理はしないでくださいね……。
動画のラストでは作った包丁を再び溶かし、純粋にビスマスの結晶作りを楽しむ様子も見られるので、そちらが気になった人は最後まで見てみるといいかもしれません。
画像提供:圧倒的不審者の極み!さん
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何を言っているかわからねーと思うが、とにかくヤバいのはわかるはず……。