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どこかで見た気がする鬼強ムキムキ大統領が異世界で無双する スカッと爽快な漫画『ライドンキング』

「異世界ハーレムには飽きた」という人はぜひ。

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 「異世界転生もの」といえば、平凡な主人公がトラックにひかれて異世界に転生し、スーパーチート能力で無双して女の子に囲まれてハーレム状態――というイメージがありますが、激強なおっさんが大統領が異世界に転生する『ライドンキング』(馬場康誌)は一味違います。

ライドンキング
主人公アレクサンドル・プルチノフ。誰かに似ているとか言ってはいけない、多分

 主人公は新興国ブルジア共和国の大統領アレクサンドル・プルチノフ。武術や格闘技で数え切れないほどの黒帯を持つとにかく強い国家元首です。どこかで見たような気がしないでもないですがそれはきっと気のせいでしょう。

ライドンキング
コミックス1巻

 生き物も機械も国家も乗りこなし、さらに未知の乗り物を求める“騎乗欲”旺盛なプルチノフ。忙しい日々に倦(う)んだ彼の「未知らぬ大地で思う存分駆けてみたい」という願いが思わぬ形でかなってしまい、異世界で旅をすることになる――というのが物語の始まり。

ライドンキング
国家すらも乗りこなす大統領。閣僚からミサイル防衛の近代化を進言されても「人が乗れない」からと一蹴するほど

 彼が世間一般にイメージされる異世界転生者の主人公と違うのは、転生によってチートパワーを手に入れるのではなく、もともとチート級に強いというところ。そもそも転生したきっかけも「トラックにひかれて」ではなく、「テロリストがトラックで突っ込んできたのを素手で撃退したら、自分の像の頭が取れて落ちてきて当たって」なのです。

ライドンキング
素手でトラックを止め、投げる。猛者である

 プルチノフの桁外れの強さは異世界でも遺憾なく発揮されます。転生して早々ワイバーンを飛び蹴りでふっ飛ばし、ドラゴンスクリュー(飛龍竜巻投げ)でぶん投げるという無敵ぶり。ワイバーンの背に乗り、初めて乗る異世界の生き物も乗りこなすなど騎乗スキルを発揮したかと思えば、武術で鍛えた気の力で魔法の道具すら発動させてしまいます。もとが無双なので、神の加護で異世界の言葉が分かるという設定が飛び出してきても「プルチノフならまあそうなるな」と納得してしまいます。

ライドンキング
ワイバーンも投げるはちゃめちゃな強さ(もっともこのとき、プルチノフはアニマトロニクスだと思っていましたが……)
ライドンキング
未知の騎乗感に目覚めてしまう……

ライドンキングケンタウロスに乗りたい大統領。騎乗欲に正直すぎて顔が怖い

 顔が怖いため異世界では「奴隷商」「邪神系の神官」と間違われるプルチノフですが、子どもに優しいという面も。強さと優しさを兼ね備えた(顔は怖いけど)イケてるおっさんではありますが、モテ要素は薄め。一緒に冒険をする女の子、サキとベルは彼の力を利用して金もうけがしたい……ということでハーレム展開にはならなそうな気配です。だがそこがいい。

ライドンキング
一緒に旅をするサキとベルはお金もうけ目当てだったり

 鬼のように強いムキムキなおっさんがモンスターや悪人相手をバッタバッタと倒していくさまはスカッとします。プルチノフがこの先の冒険で何を乗りこなしていくのか、「ケンタウロスに騎乗してみたい!!」という熱烈な願いはかなうのか、無双ぶりを楽しみながら追いかけていきたいところです。

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屈強なオークもこの通り

 『ライドンキング』は『月刊少年シリウス』で連載されており、単行本1巻が発売されています。



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