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やっぱりMT! 走りを楽しむ「200万円そこそこで狙えるMT小型スポーティーカー」6選(1/2 ページ)

探せばあるのでしょうか。

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 「MT(マニュアルトランスミッション)」車はもう絶滅してしまうのでしょうか……? いいえ、そんなことはありません。

200万円 MT コンパクトカー
探せばあるのでしょうか?

 日本の新車販売台数におけるMT車比率は、2017年の日本自動車販売協会連合会(自販連)新車登録台数年報によるとたったの2.8%だったそうです。今やモータースポーツやスーパーカーの世界も2ペダル(あるいは、クラッチペダルはあっても発進時しか使わない)でパドルシフトを備えた自動制御式MT/DCT(デュアルクラッチトランスミッション)仕様のマシンが席巻しています。瞬時に変速でき、シフトダウン時に自動的にブリッピングしてくれます。また、タイムもその方が断然速いからだそうです。

 しかしそんなことはもちろん知っていつつも「クラッチ+HパターンのMT車がいいんだ」という人は少なくありません。絶対的な速さではなく、「意のままに操れる楽しさ」を求めているのです。……まだあるのでしょうか。今回は入門スポーティーカーとして、あるいは週末に楽しむセカンドカーとしても手の届きやすい「新車で200万円前後で買えるMTコンパクトカー」を探してみました。

【1】マツダ「デミオ 15MB」 156万600円から

 マツダは、ロードスターのようなスポーツカーだけでなく、セダンやSUVのような車種にもきちんとMTを設定するイメージのあるメーカーです。マツダ車で「走りを楽しむスポーツカー」となるとロードスター(関連記事)がまずターゲットになりますが、新車で200万円そこそことなるとちょっとオーバーしてしまいます。そこで今回は「デミオ」に用意されている少し特殊なグレード「15MB」に注目しました。

200万円 MT コンパクトカー
デミオ 15MB(写真:マツダ)

 見た目は普通のデミオです。しかし15MBは、ジムカーナやダートトライアルなどの競技参戦を想定したモデルです。機能や装備を豪華にした、いわゆるスポーツグレードではなく「モータースポーツ参戦のために余計な装備を取っ払ったベース車」です。快適系の装備は通常グレードより簡略化されていますし、標準装着タイヤも15インチです。しかし、1.5リッターガソリン仕様のSKYACTIV-G 1.5+6速MT仕様。そして、価格は156万円からです。

 「イジって、週末はサーキット走行して遊びたい」といった人から、「走りを重視したコスパの良いクルマが欲しいが、家族など周りの目も気になる」という人にとっては穴場の選択肢です。ホイールやタイヤなどはどうせ別のモノに変えてしまうのでしょうし。

 ちなみにデミオにはベーシックな「XD」グレードにも6速MTの設定があります。こちらは181万4400円からです。もう1つ、2019年3月5日に国内先行予約を開始するという新型「Mazda3」(関連記事)は、エントリーグレードが200万円そこそこになるとウワサがあります。200万円以下にはさすがにならないと予想されますが、デザインがかっちょええぇぇと前評判が高いこの新型車にも期待ですね。

200万円 MT コンパクトカー
「エントリーグレードは200万円そこそこ!?(いや、もう少し高いかなぁ……)」という話がある新型「Mazda3」にも期待!

【2】スズキ「スイフトスポーツ」 183万6000円から

 元気な国産ホットハッチといえばこれ。スズキのコンパクトカー「スイフト」(関連記事)のスポーツモデル「スイフト スポーツ」です。

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スイフトスポーツ(写真:スズキ)

 現行モデルは2017年にフルモデルチェンジを受けた4代目のZC33型で、MT車は183万6000円(税込、以下同)からです。6速MTに140馬力の1.4リッターターボエンジンを搭載。1トンを下回る970キロの軽量ボディー。“スイスポ”といえば、の代名詞になるあざやかイエロー「チャンピオンイエロー4」もやる気にさせてくれます。

 なお、スズキには同じくMT設定がある熱い仕様の軽カー「アルト ワークス」(150万9840円から)もあります。しかしプラス30万円強くらいの価格差となれば、好み、そして維持費の違いはありますが悩んでしまいそうです。といいますか、選べる/悩めることがある意味貴重なのかもしれません。

 またスイフト スポーツは「走りが楽しい」をテーマにする車種なので、アフターパーツが多い、つまり「カスタムが楽しい」こともポイントです。買ったら自分好みにいじりたくなりますよね。ちなみに、スポーツ性を求めているわけではなく単純に慣れや好みからMT車がいいという人ならば、ベースモデルのスイフトにもちゃんとMTの選択肢があります。こちらは廉価グレードの「XG」で134万3520円からです。

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(参考)東京オートサロン2019で披露したスイフト スポーツのメーカー純正カスタムモデル「イエローレブ(YELLOW REV)」

【3】日産「マーチ NISMO S」 184万2480円から

 日産のコンパクトカー「マーチ」にもスポーツグレードが設定されています。この「マーチ NISMO」は、ファミリー向けのコンパクトエコカーと思いきや、かなりピリリと効く味付けが施されています。

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マーチ NISMO S(写真:日産自動車)

 ラインアップはCVTの「マーチ NISMO」と、5速MTの「マーチ NISMO S」の2本立て。今回のターゲットであるNISMO Sは、NISMOによる専用チューンを施し、標準モデルより元気な1.5リッターNAエンジンを搭載します。

 そして、フラッグシップモデル「GT-R NISMO」(関連記事)などと共通する「赤色」のワンポイントパーツやエクステリアパーツがNISMOモデルであることを心地よく主張しています。このスポーティーな内外装も、“せめて週末だけ”でも気持ちよくなりたいオーナーの気分を高めてくれそうです。

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(参考)GT-R NISMO

【4】プジョー「208 Style 5MT」 199万円から

 「元気よく走るMTの新車をできるだけ低価格に」という視点では、少し意外かもしれませんが一部の輸入車も視野に入ります。

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208 Style(写真:プジョー)

 例えば「プジョー・208」のStyleグレードは199万円から。新車200万円以下でも輸入車が見つかります。1.2リッターエンジンに5MTを組み合わせて軽やかな走りを実現するというエントリーモデルです。

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199万円から設定するプジョー・208

 ヨーロッパでは日本と比べるとMT車の比率が高いです。クルマの使い方(かなり飛ばす、長距離を走る、など)や考え方(燃費が悪い、クルマの運転が下手と思われる、など)からMTにも需要があり、エントリーグレードにもMT設定が普通にあります。現地のレンタカーにもMT車が多いですよね。

 もっとも、このような需要の違いから日本市場向けの正規カタログモデルには、残念ながらMT設定がそもそもない例が多いです。しかし、たまに「スポーティー車種で●周年記念や、レース勝利を記念した特別仕様車」などでMT仕様が限定数販売されることがあるので見逃せませんね。

【5】ホンダ「フィット RS」 205万920円から

 ホンダの売れ筋コンパクトカー「フィット」には、代々「RS」というスポーツグレードが設定されています。

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フィット RS(写真:本田技研工業)

 フィットかよと侮るなかれ。「えっ! おおぉ〜」と驚いてしまいそうな構成です。RSは、132馬力を発揮する1.5リッターの直噴DOHC「i-VTEC」エンジンに6速MTが選べます。16インチアルミホイールや専用インテリアなども通常グレードと差別化した上等な仕様です。

 ちなみに前世代からライバルであったスイフト スポーツがフルモデルチェンジで3ナンバー化したのに対し、フィット RSは2017年のマイナーチェンジ後も5ナンバーサイズに収まり、ベースモデルとも車幅は変わりません。その一方で車内空間の広さはクラス有数、普段使いでの扱いやすさも重視したい人に向きそうです。

 なおフィットにはフロントマスクをガラリと変えてスポーティーにドレスアップした「フィット Modulo style」(関連記事)もあります。車体価格は225万7200円から。こちらにもMT仕様があると楽しそうです。あと、シビック タイプR(450万360円から)がもう少し求めやすい価格ならばなとも思います。

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(参考)フィット Modulo style

【6】トヨタ「カローラ スポーツ」 210万6000円から

 トヨタの比較的低価格で元気なMT車といえば、昔はスターレットとかレビン/トレノなどなど、かなりたくさんあった思い出がありますが、近年の車種では「86」(関連記事)を思い浮かべるでしょうか。他には「オーリスRS」(225万円から)、あ、少し前でしたら別格なチューンが施された限定車「ヴィッツ GRMN」(400万円から)や「iQ GRMN」(197万2000円)というブッ飛んだ仕様のMT車もありました。しかし、86は262万3320円からとやや高額で、その他は既に新車販売が終わっています。

 そこで200万円の縛りでギリギリ適しそうなのが、2018年6月発売のコンパクトハッチバック新型車「カローラ スポーツ(関連記事)です。きちんとMT車の設定があります。価格は210万6000円からと200万円を少し超えますが、「次世代MT」や「コネクテッド機能」などの新世代機能も搭載します。

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カローラ スポーツ(写真:トヨタ自動車)

 まず、少しゆとりのあるCセグメントの車格、そしてデザインがかなりスポーティにまとまっています。新世代MTとは、スムーズな発進や変速をサポートする新開発の6速MT「iMT(インテリジェント マニュアル トランスミッション)」のことです。iMTはシフトレバーの動きをクルマが感知し、シフトダウン時に「自動的にブリッピング」してくれます。また発進時にもクラッチをつなぐ動きを見て、エンストしないように「自動的に回転を上げ」てくれたりもします。これは賢く、そして安心できそうですね。

 この他、トヨタが今後全車で推進する「コネクテッド機能」をいち早く搭載するなど、先進性を体感できる装備も見逃せません。ちなみにカローラ スポーツはカスタムベース車としての素性もかなり良さそうです。2018年に米国で行われた「SEMAショー2018」で披露されたカスタムを見ると、「おぉぉ! 想像以上にカッコイイじゃないか!」となってしまうことでしょう(関連記事)

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(参考)ヴィッツGRMN
200万円 MT コンパクトカー
(参考)カローラ スポーツ Muscle Tuner Automotiveによるカスタム仕様

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