米Deadlineは15日、過去の不適切なツイートをめぐりディズニーに解雇されたジェームズ・ガン監督が再雇用され、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3(原題)」のメガホンを取ることが決まったと報じました。ガン監督は直後に報道を裏付けるツイートを投稿。異例ともいえるディズニーの決定に、SNSではファンや関係者から祝福の声が寄せられています。
ガン監督はTwitterで「数カ月にわたり私を支えてくれた全ての人に感謝します」と、ファンや関係者への謝辞を送り、「私は常に学び続け、自分がなり得る最良の人間を目指しこれからも励み続けます」とツイートしています。
この知らせを受けてTwitterでは「アントマン」シリーズのペイトン・リード監督が「おかえり、ジェームズ」と投稿。また、かつて「アントマン」を降板した経緯があり、ガンと親交のあったエドガー・ライト監督もガンに宛てたショートメール(「YESSSSSSSSSSSSSSSS」)を公開したりと祝福ムード。
さらに作風が比較的近いことからガンの後任をうわさされていた「マイティ・ソー バトルロイヤル」のタイカ・ワイティティ監督も、「なんだって?? 俺が監督することになると思ってたのに!!」と冗談めかしに復帰を喜ぶ投稿を見せています(ワイティティ監督はうわさに対し「『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はジェームズの映画だ」と否定していました)。
また、降板劇の発端となった右派コメンテーターのジャック・ポソビエックは「やあディズニー! ロザンヌ・バー※がABCに復帰する知らせはいつになりそうだい?」と、ガンの復帰を皮肉るツイートを投稿(※人種差別ツイートを理由に米ABCの番組を打ち切られたコメンテーター。ディズニーはABCの親会社)。
ポソビエックは2018年、ガンのトランプ大統領への批判的な言動に対する報復として、ガンが2009〜2012年ごろに投稿した小児性愛、LGBT、レイプなどを扱った不適切な「ジョーク」ツイートを発掘するなど、ネガティブキャンペーンを先導していました。
2018年7月にはガンのクビ発表に対し、「ガーディアンズ」の主要キャスト9人がガン監督を支持するとの共同声明を発表。ファンからも再雇用を求める署名が40万件以上集まるなど、その後のディズニーの動向に注目が集まっていました(関連記事)。
Deadlineによると、ディズニーのアラン・ホルン会長は複数回ガンに会った上で、ガンの公での謝罪やその後の状況への対応を鑑み、復帰を決めたとのこと。また、ディズニーがガンとの再契約をスムーズに進められた要因として、代役候補となる監督と接触を取っていなかったことを挙げています。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3」の製作は、ガンが脚本・監督を担当する「スーサイド・スクワッド2(仮題)」の完成を待ってから再開される見込みです。
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