Q:満員電車に乗ってもいいの?
A:避けたほうが無難です
ミニベロとはいえそれなりにかさばりますので、通勤&帰宅ラッシュはマナーとして避けましょう。週末ならほぼラッシュはないですが、行楽地に向かう電車(例:高尾山に向かう中央線とか鎌倉に向かう湘南新宿ライン等)は朝でもわりと混むことがあります。
Q:運賃はかからないの?
A:電車輪行は無料!
在来線でも新幹線でも特急でも無料。飛行機とかフェリーは別料金がかかりますが、電車は運賃のみ。上乗せは一切ないのがウレシイです。ちなみに高速バスの場合も追加料金がかかりますが、数百円なのでたいしたことはありません。
Q:折りたたみ自転車ならなんでもいい?
A:よくない!(ホームセンターで売ってる1万9800円とかのは激しくオススメしない)
なぜならクソ重いし使っているパーツも粗悪品が多いから。安物は16〜18kgとか平気であって5歳の男子(保育園の年中さん)に相当します。輪行は電車に運んでもらうとはいえ改札からプラットフォーム、プラットフォームでの横移動、階段の上り下りは担いで移動しなくてはなりません。よって軽いに越したことはないのです。
目安はこんなかんじ。
- 10kg以下:そこそこ快適
- 10〜11kg:やや重いができなくはない
- 11〜12kg:けっこうしんどい
- 12kg以上:かなりしんどく腕と肩が痛い
非力な女性なら8〜9kgにしたいところです。その軽さを実現しようとするとかなり高価なバイクになってしまいますが……。
Q:疲れたらどうすんの? 帰ってこれなくなるのでは?
A:電車で帰って来ればいいのです!
そこが「輪行の最大のメリット」。疲れたら最寄り駅からさっさと電車に乗ってしまえばいいのです。ただ、田舎だと1時間に2本しか走ってない……とかザラなので、ランチタイムとか休憩時間中に乗換案内アプリでダイヤを調べておきましょう。
Q:じゃあ、どんなミニベロがオススメなの?
A:独断ですが、ダホンかTernかタイレルでしょう
コスパと性能でいえば、6万円あたりから買えるダホンかTern。10万円以上の予算が許せばタイレル。有名なブロンプトンは超小型になるが高い(16〜20万円)のが玉にキズかなと。ただ、性能&品質的には文句なし。
Q:筆者はどんなバイクで輪行しているの?
A:ダホンのEEZZってミニベロ(ロードバイクでもやりますが)
折りたたむとすっごく小さくなるので自宅保管も余裕だし、電車に持ち込むにも気苦労がないです。タイヤサイズは16インチ……Mサイズのピザくらいといえばいいでしょうか。ギアは3段しかないけど50〜60kmの距離なら全然走れます。さすがに山岳地は厳しいですが街中なら問題なし。
収納性と走行性のバランスでいえば、16〜20インチがいいかなと。13インチもギリギリありですが、巡航スピードがあまり出ないのでシャカシャカ漕ぎ続けなければならなくなってややしんどいです。
Q:シングルギアのバイクはどうなのかな?
A:平地オンリーで距離が短ければアリ
パーツが少ないので軽いのがメリットですが、ちょっとした坂でも疲れるし、ストップアンドゴーでも疲れやすいのでツーリング向きではないです。せめてギア3段、できれば8段は欲しいところ。9段以上あればカンペキです。
Q:予算はどれくらい?
A:初めてのバイクなら6〜8万円の間かなと
5万円は切らないほうがいいです。ケチって3万円以下のものには手を出さないこと! 必ず後悔します。まあ、エントリーのノートPC1台くらいと思えばいいでしょうか。それくらいの価値はもたらすことをお約束しましょう。「人生が変わる!」とは言わないまでも、モノクロだった週末がフルカラーくらいにはなります。
Q:輪行用の袋ってどこで売ってるの?
A:自転車屋さんなら大抵あるしAmazonでもOK
ミニベロ用なら2000円前後で買えたりします。消耗品なので安物で十分です。
Q:家でどう保管すればいいの?
A:ワンルームで狭いなら折りたたんで玄関、置けるなら部屋の中に
外はやめときましょう。錆びるし盗難のリスクがあります。マンションの集合駐輪場もNGです。「部屋にも玄関にも置くスペースがない!」のならせめてカバーをかけてベランダへ。
Q:現地で走るならレンタサイクルでもよくない?
A:現地に確実に手に入るのであれば悪くないけど、デメリットもあります
目的地にレンタサイクルがないことがほとんどなので、あまり現実的ではないでしょう。それにあったとしてもかなり重く、サイズも合っていないので快適なポジションが出せず、長距離走るのには向いていません。返却場所の問題もあるし、便利なようでさほどでもない……のが実感です。
Q:ヘルメットを持ってないんだけど、問題ない?
A:なるべくしたほうがいいです
ヘルメットは「努力義務」なので被らなくても法には触れないですが、安全のためにもかぶるべき。さらにサングラスとグローブがあると快適。全部一気に買い足すのは難しいでしょうから、まずは命にかかわるヘルメット、次にグローブ……といったかんじで。サングラスはサイクリング専用のものでなくても用途は果たすのでそれでもOKです。
以上、輪行って意外にカンタンじゃん? でもって超楽しそうじゃん? ということが伝わったかと思います。
「輪行が面白そうというのは分かったから、もうちょっと具体的なやり方とか細かいコツを知りたい。あと、そもそもどの電車に乗ってどこに行けばいいの?」
って疑問には次回の後編記事でお答えしまーす。
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