「コーナーピース(1カ所が直角になったピース)が5つもある」―― 日本発のちょっと不思議なジグソーパズル作品「Jigsaw 29」が海外で紹介され、話題になっています。
この作品の特徴は“一般的なジグソーパズルの解き方が全く通じない”ということ。ピースは29枚だけですが、解くのに数週間かかってしまった人もいるとか……。
「Jigsaw 29」を手掛けたのは、秋田公立美術大学出身の浅香遊さん。もとは、大学3年時に課題として制作した作品だったそうなのですが、2018年に「世界パズルデザインコンペティション」で佳作を受賞。海外のパズル通販サイト「Puzzle Master」では、もっとも難しい「レベル10」として販売されています。
ピースは無地で、絵柄をヒントに解いていくことはできません。かといって、「それなら形をヒントに進めよう。まずは、四隅にくる『角が直角のピース』を探そう」と考えてしまったら、おそらく制作者の思うツボ。そのようなピースは5つ存在するため、「1枚余るけど、どこに置けばいいのか」と頭を悩ませることになります。
浅香さんに話を伺ったところ、その他にも「一般的なジグソーパズルの要領で取り組むと、完成が困難になる仕掛け」がいくつもあり、少ないピース数ながら高難易度になっているそうです。目標クリアタイムは90分に設定しているものの、「平均2時間くらいはかかるようです。海外では3週間悩み続けた方もいました」とのこと。
海外では、2019年3月にカナダのYouTuberが「Jigsaw 29」にチャレンジしている動画を投稿し、執筆時点で約600万回再生。コメントも7500個以上ついており、大きな反響を呼んでいるようです。なお、該当の動画「Solving The HARDEST JIGSAW PUZZLE!! - LEVEL 10!」には完成時の盤面が写っているので、“ネタバレ”を回避したい人はご注意ください。
浅香さんは現在、「Jigsaw 29」を含む全5種のパズルを手掛けており、角に置きたくなる形のピースだけで構成された「Jigsaw 19」、ピースは9枚しかないのに、目標クリアタイムが3時間に設定されている「Ice9」など変わった作品ぞろい。4月からこれら5作品の量産体制を整えるそうなので、今後、入手しやすくなりそうです。上述の「Puzzle master」のほか、同氏のFacebookなどから直接連絡して、購入することもできるとのこと。
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