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目が見えない自閉症の男性、米オーディション番組で見事なピアノの弾き語りを披露 観客を沸かせる

ピアノに向かった瞬間の彼は神がかったように見える。

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 米国で今年も人気オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント(America's Got Talent)」がスタートし、目が見えない自閉症患者の男性が見事な弾き語りを披露して、会場に感動の嵐を巻き起こしました。

 男性の名はコーディ・リーさん。母親のティナさんに手を引かれながら視覚障害者用の白杖をついてステージに登場しました。審査員の「今日は何を披露するの?」の問いかけに「ピアノの弾き語りを披露する」と答えました。

 歌を披露するというコーディさんですが、彼は言葉があまりスムーズに出ないようでした。会場の人もそれに気付いたようで、母親のティナさんがコーディさんについて説明します。

 「コーディは視覚障害者であり、自閉症でもあるのです。だけど幸いにも私たちはコーディが音楽が好きだということに早くに気付きました。音楽を聞いているときの彼の目は大きく見開くんです。そして自分でも歌い始めるようになりました。私はその瞬間、『なんてこと!彼は天才かも!』と思い、うれしくて泣いてしまいました」

 コーディさんはピアノの前に座り、演奏の準備を整えます。コーディさんはティナさんの「準備はいい?」との掛け声に「イエース!」と力強く返します。

 コーディさんはマイクに「ふぅっ」と息をかけた後、静かにピアノを弾き始めました。曲はレオン・ラッセルの1970年の名曲「ア・ソング・フォー・ユー(A Song for You)」です。驚くことに彼のピアノ演奏は完璧なうえ、今までの話し方からは想像もつかないほど、見事なまでの伸びの良い滑らかな美声を披露したのです。

 これには辛口で知られる審査員のサイモン・コーウェルさんも口が開いたまま目が点の状態。同じく審査員のジュリアン・ハフさんは、感動で涙が止まらない様子です。

 そしてコーディさんの演奏が終わった瞬間、会場からは拍手と声援が飛び交い、次々とスタンディングオベーションが。なかには涙が止まらない人もいるほどでした。

 演奏を終えたコーディさんは、愛嬌たっぷりに自分自身に拍手を贈り、満足しているようです。そして、審査の結果……。

 なんと審査員のガブリエルさんからゴールデン・ブザーが贈られたのです。これによりコーディさんは、自動的に準々決勝進出ができることに。彼は「信じられない!」といったような表情を浮かべ、ティナさんは彼を強く抱きしめます。

 準々決勝は8月に開催される予定です。ぜひコーディさんには勝ち進んでもらいたいですね。

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