人形の修理屋さんに持ち込まれたのは、カタカタ震える恐ろしげな呪いの人形。そんな人形に温かく接する修理屋さんの漫画『人形の修理屋さん』が優しい世界でほっこりします。作者は酉村(@torimurarurek)さんです。
人形の修理屋「すずのき」には、日々さまざまな人形が持ち込まれ、きれいに修理されて持ち主の元へ帰って行きます。ある日、一番弟子のみさきが師匠のもとに焦った様子で段ボールを持ってきます。店の前に置かれていたその段ボールには、なんと呪いの人形が入っていました。
箱に入っていたのは「そちらで処分して下さい」というメッセージと、長い黒髪に着物姿でカタカタと震える人形。みさきが危ないから触らない方がいいと言っても、修理屋さんは「大丈夫 私は修理屋なんだから」と、恐ろしげな人形を丁寧に洗ってきれいに修復してあげます。
「愛される」ために生まれた人形たちは捨てられたり、傷つけられたりすると自分自身を見失ってしまう。だから愛情をもってきれいにしてあげれば人形だった自分を思い出すことができる――修理屋さんはみさきにそんなことを話します。「もし、それでも思い出せない時は?」という彼女の質問に、修理屋さんは「その時は一人の人間として友達になってあげることだね」と答えるのでした。「ししょーはロマンチストですね」と返すみさきの背中にはゼンマイが……そうか、みさきも師匠に助けてもらったんだね。
恐ろしい姿をしていた呪いの人形も、修理屋さんが愛情をもってきれいにしてくれたことで表情も心なしか穏やかに。修理屋さんの優しさが心にしみ、そして元気でかわいらしいみさきちゃんとの関係にほっこり。ステキな師匠のもとで過ごす、みさきちゃんの将来も楽しみですね。
この漫画の読者からは「素敵なお話で心が温かくなった」「ほっこりした」「納得と同時に感動」「一番弟子のあの子も修理屋さんに助けられたんですね」などとほっこりしたり、最後のページの意味が分かって納得した人たちからのコメントが集まっています。
作者の酉村(@torimurarurek)さんはpixivで漫画やイラストを公開しています。
画像提供:酉村(@torimurarurek)さん
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