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「レッド・デッド・リデンプション2」をクリアしたのでレビュー……ですらない、「RDR2面白かったよね会」をしましたマシーナリーともコラム(1/3 ページ)

素でバッドエンド突入してる人はじめて見た……。

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 バーチャルYouTuber、マシーナリーとも子による不定期コラム第12回(連載一覧)。今回は「やっとレッド・デッド・リデンプション2(RDR2)をクリアしたから、クリアしたもん同士で語りたい!」というとも子の要請により、同じくRDR2クリア済みのしげるさん(とも子の元同僚、恋愛コラムニスト)と、ねとらぼ副編集長・池谷の3人でただひたすらRDR2についてダベるだけのマニアックな回となっております。よく考えたらこれ、トランスフォーマー回と完全に同じ布陣だな……。

 なお、さすがに発売から半年以上たってるしいいか、ということで、記事内にはRDR2およびRDR1に関するネタバレが一部含まれておりますのでご注意ください。ではどうぞ。


マリーナリーともコラム RDR2 これは友近

ライター:マシーナリーとも子

マシーナリーとも子 プロフィール

徳で動くバーチャルYouTuber(サイボーグ)。「アイドルマスター シンデレラガールズ」の池袋晶葉ちゃんのファンやプロデューサーを増やして投票してもらうために2018年4月に活動開始。前世はプラモ雑誌の編集をしていたとも言われているが定かではない。現在はBOOTHでグッズを売ったりLINEスタンプ(123)を売ったりしている。スマホアプリ新しいのできました(iOS / Android)。旧アプリ(iOS / Android)や合同誌もあります。お仕事募集中。

YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/barzam154



ようやく「レッド・デッド・リデンプション2」をクリアしたはずが……

 (△)態度を和らげる マシーナリーとも子よ。

 いや〜ようやくクリアしたわ。Rockstar Gamesの新作、2018年の大本命ゲーム、レッド・デッド・リデンプション2を。「いまさら!?」とか言ってくれるな。そもそも買ったのが今年の正月なんだよ。アンテナ低いんだよ。

 で、ゲームとしての体験だがとても楽しいものだった。文明に対応しきれない無法者たちの悲しい生き方を、膨大で煩雑とすらいえる無数の段取りを持って無理やりプレイヤーに分からせてくるとてつもないゲームで、あ〜やっぱビデオゲームって最高だよな〜! と思わせてくれたよ。クリアするのに多分150時間くらいかかったけど、とってもいい体験をさせてもらいました。オススメです。


マリーナリーともコラム RDR2 PS4/XBOX Oneにて発売中!(Amazon

 で、私そこまでマジメに攻略法とか調べてプレイしてたわけじゃないからさ。エンディングに分岐とかあるのしらなくてさ。クリアしてエンディング見たあとにいろいろググって調べてみたら、どうやら私が見たエンディングがバッドエンドだったらしくてさ。別にエンディングの内容に不満はなかったんだけど「あれバッドエンドだったの!?!?」ってけっこうショック受けたわけ。

 そのことをツイートしたら、「素でバッドエンド迎えてるヤツをはじめて見た」「お前のプレイの仕方はおかしい」と散々罵声を浴びせられてしまった。どうやらこのゲーム、ゲーム中で名誉ある行動をしたか/していないかでエンディングが分岐するみたいなんだよな。私、基本悪人プレイしてたからなあ。だって無法者のゲームだよ? 悪いことしたいじゃんね。あといろいろ引かれたけど私は私なりに主人公のアーサーが取るべき行動をさせてたつもりなんだよな。



 そういうわけで「一度RDR2クリアしたもん同士でダベろうぜ」という企画が浮上。トランスフォーマーのときと同じ布陣でRDR2らしく酒をあおりながら議論を交わしてまいりました。とくに「俺の解釈が正しい!」「このゲームはこういう遊び方をするべきなんだ!」というような結論は出さずに、「それぞれいろんな楽しみ方ができてていいね〜」という感じのマジでオタクがダベってるだけの対談になっております。

 ちなみに、今回はせっかくなので西部開拓時代っぽさあるお店で話したいよねということになり、東中野のDead Gunman's Society 14@ir_a_14)さんにお邪魔してきましたぜ。それでは、どうぞ。


RDR2感想ダベり会に参加する無法者たち

マシーナリーとも子:
 この原稿を書いてるサイボーグ。前作「レッド・デッド・リデンプション(以下RDR1)」どころかRockstarのゲーム自体あんまりプレイしてない。西部劇にも詳しくない。悪人プレイを貫き通し、常に名誉レベルを最低レベルに保ってクリア。

しげる:
 Rockstar信奉者の恋愛コラムニスト。前作はもちろん、「グランド・セフト・オート」シリーズも大体やってる。ゲーム自体は善人プレイで素直にクリア。

池谷勇人:
 ねとらぼ副編集長。前作はクリアはしてないがちょっぴりプレイした。RDR2はやはり素直に善人プレイでクリア。



マリーナリーともコラム RDR2 まさに西部開拓時代のサルーンっぽいカンジ! ほぼバレンタインだわ
マリーナリーともコラム RDR2 手なじみがありすぎる銃のモデルガンも多数置いてあります。イジりながら「撃ったわ〜〜これ」とか話せるぞ
マリーナリーともコラム RDR2 お店の人もほぼ無法者。いや、安心してください。お店の雰囲気は無法だけどキチンと法治国家の楽しいバーでしたよ
マリーナリーともコラム RDR2 と、いうことで雰囲気だけでも当時のアメリカっぽく瓶ビールで乾杯

アメリカ史リテラシーがめちゃめちゃ低い

とも子:まず、すげえ「そもそも論」があるんだけさ。すごい勘違いしてたって言うさ。

しげる:なによ。

池谷:前に僕ととも子の二人でRDR2について話したことがあったんですけど、この二人の「アメリカ史」のリテラシーがあまりにも低いっていう。

しげる:と言いますと。

とも子:いや私さ、RDR2の舞台っていうか西武開拓時代って、南北戦争より前だと思ってて……。

しげる:え!!!! そこからなの!?!?

池谷:ふたりでメシ食いながらRDR2の話してたら、とも子が「まだあのゲームって南北戦争起こってないわけでしょ?」って言い出して。まあ僕もこの間ネトフリのドキュメンタリーを見て知ったんだけど、「とも子、僕と同じ間違えをしているね……南北戦争が終わったあとに西部開拓時代なんだよ」って会話が発生して。


マリーナリーともコラム RDR2 ワイルド・ウェスト −伝説の男たち−」(Netflix)。ジェシー・ジェイムズやビリー・ザ・キッドといった、開拓時代を代表する“伝説の男”たちを追いながら、開拓時代とはどういう時代だったのかを掘り下げる。RDR2の副教材として超オススメです(池谷)

しげる:え!? どうしてそんな間違えが起こるの? だってゲームだけやってても退役軍人のおじさんとか出てきたじゃん!

とも子:いやなんか、インディアンとかと戦ってたのかなと思って……。

しげる:違う!

池谷:「開拓時代」って呼ぶくらいだからヨーロッパの人にとって未開の大地を、原住民と戦って開拓していったのかなって……上陸したらすぐ始まったのかなって……。

しげる:あぁ……。15世紀からやってるもんかと思ってたんだね……。

とも子:いやまあそこまで考えてなかったけど……。なんか意外と銃とか古いしまだ戦争とかあんまやってないのかな的な理解で……。

しげる:言うてあのゲームの舞台1890年代とかだからね!?

とも子:うん……。いや、よく分からん。未来から来たサイボーグだから……。

しげる:あのね、ものすごい雑なことをザックリ言うとだね、アメリカって長いあいだ東半分しか人が住んでなかったんですよ。

池谷:うん……。それ! それが分かってなかった。

しげる:南北戦争ってね、東半分が北と南に分かれて戦ってたの。

とも子:あぁ……そう。

しげる:別にね、北アメリカをビッシィーと上下に割って戦ってたわけじゃないのよ!

とも子:いや、いやいやそのイメージだったむしろ。「仮面ライダービルド」(※)くらいの理解度だった。

※日本が東都・西都・北都の3つに分断されて戦争している設定の仮面ライダー。日本列島がキレイに3分割されている

しげる:違うよ! えっ、ちょっと怖くなってきた。紙貸して紙! もう描くから! 描いて教えるから!


マリーナリーともコラム RDR2 しげる直筆によるザックリした当時のアメリカ図

しげる:あのね、西側には人が住んでなかったの! ここ(1)とここ(2)で分かれて戦ってたの! 1861年からね。

とも子:はいはいはい。

しげる:アメリカ南部ってのは、このね、この下側(2)の部分を指すわけ。

とも子:マジか……? 南部っていうか右下じゃん……。

しげる:で、南北戦争が終わるでしょ? 1870年くらいから、ようやくアメリカ国民も戦争が終わったし、西部のほうも開拓してみましょうかっていう流れができたわけよ。それが西部開拓時代よ。

池谷:僕もドキュメンタリーでかじった程度の知識なんだけど、そもそも南北戦争でアメリカっていう国自体がすごく疲弊しちゃったんですよ。それでなんとか失った国力を取り戻さないといけないということになって、政府が西部のほうに行くならすごい支援しますよ〜って言い出して、それで西部開拓時代が始まったんだって。

とも子:あ! そういう流れなんだ。屯田兵なんだね〜。

しげる:それで政府が「土地をやる! 開拓したらお前のモン!」って言い出したので、ズンドコズンドコ西部を開拓していって、いちばん西の端っこまで行ってしまった。もう開拓するフロンティアはなくなってしまった……っていうのがRDR2の世界なんだよ。

とも子:あ〜、そうなんだ!

しげる:そうなんだよ。ダッチギャングが好き放題できてたのはそれまで政府の目が行き届ききらなかったからなんだよ。だからああやって山の中でキャンプを張って列車を襲ったりとかできたわけなんだ。

とも子:なるほど。暴力でなんとかなる時代だったってのはそういうことか。

しげる:ウン。それでさ、今回サンドニって街が出てくるじゃない。

とも子:出てきた出てきた。アレ、サンドニってホントにあるんだよね?


マリーナリーともコラム RDR2 中盤以降の拠点となるゲーム中最大の文明都市、サンドニ。町並みはかなりモダンとなり、路面電車も走っている

しげる:ないよ。

とも子:ウソでしょ……。

池谷:基本全部ないよ。

しげる:あるわけないじゃん。

とも子:え、ホントに? 全然ないの?

しげる:サンドニもブラックウォーターも無いよ! あれは「なんとなくよく調べて作ったアメリカ開拓時代っぽい様子を再現した箱庭」でしかないよ!

とも子:え……? 地形はあるでしょ……?

しげる:ないって! あんな狭いエリアにあんなにいろいろ収まってる地形あるわけねえじゃん!

とも子:え!? え、じゃああそこは架空なの? バーチャルなの?

しげる:全部ないよ! 架空だよ! ウソだよ! だってアレ、南のほうさ、前作やってたら分かるけどあそこから馬でホイっとメキシコに行けちゃうわけよ。メキシコとそんな距離感なのに、そこから30分くらい馬に乗って森だの雪山だのなんでもそろってるわけないだろ!

とも子:いやなんか……そういう時代なのかと思って……。

池谷:時代のせいにするな。

とも子:RDR2くんはそういうことしないゲームだと思ってた……。

しげる:そんなアメリカ完全再現なんてしないよ! 「アサシンクリード」じゃないんだから……。

とも子:え、え? ウソ度どれくらいなの? あのゲームは。「Fallout」は実在の野球場とか出てくるじゃん。実在の場所に勝手に人が住んで勝手に名前つけて生きてるじゃん。なんかそういうレベルのウソなのかなって……。

しげる:違う違う違う! もうね、1から10までウソ! あんなところないです。

とも子:え、ないっていうのは……こんな話を堂々巡りさせて申し訳ないけども!

しげる:なんだよ! ねぇんだって(爆笑)!

とも子:「街はない」ってレベルなの? 「あの地図は全部ウソ」なの?

しげる:全部ウソだよ!!! まるっきりウソ!


マリーナリーともコラム RDR2 これ全部ウソだって!!!

とも子:あれ、アメリカじゃねえの……?(絶望)

しげる:アメリカって体だけど全部架空の地域だよ!

とも子:え……? 杜王町(※)くらいの話なの……?

※「ジョジョの奇妙な冒険」第四部の舞台となる架空の街。仙台がモデル

しげる:杜王町ですらねえよ!

とも子:え……じゃあもしかして……RDR2って……テキサス・コロニー(※)くらいの話なのか……?

※「機動戦士ガンダム」に登場する西部開拓時代のアメリカを再現したスペースコロニー

しげる:うん、まあテキサス・コロニーだな……。テキサス・コロニーがいちばん近いな……。

とも子:ショックだなぁ〜〜!

しげる:俺がショックだよ! えっ……ウソでしょう……? まあいいや、完全に話が逸れたので無理やり戻すんだけど、あの、サンドニって街が出てくるのはね? あれは要するにね。未開の荒野だった西部が、どんどんどんどん文明化されていますっていうポーズなんだよ。だからそれまではイノシシとか獲って食って生きていけたんだけど、それが文明化によってどんどんそういう人たちの生きる場所が狭くなってしまってますよっていう時代の話なんだよ。だからダッチギャングとかがあんなふうに腐ってるわけだよ。

池谷:ゲームとして面白いなあと思ったのは、訪れる街がバレンタインから始まって最終的にサンドニに至るわけだけど、明らかに時代の変遷を意識した作りになってるところだよね。例えばバレンタインとか開拓時代の終わりにしては、あまりに町並みが開拓時代初期っぽすぎない?

とも子:逆にね、サンドニ行ったら路面電車とか走っててビックリしたもんね。


マリーナリーともコラム RDR2 物語の序盤で訪れる街、バレンタイン。いかにも「西部劇に出てくる町並み」といったレトロな佇まい

池谷:そういう時代の移り変わりを、平面上で移動させるだけでなんとなく体感できるのはすごく面白いしゲームらしいなって思った。

しげる:サンドニが港湾都市なのもそれっぽいなと思った。19世紀くらいって基本、港がないと発展できないんですよ。外から荷物が入ってこないから。

とも子:そうだよな。まだギリギリ飛行機って作れるらしいぜくらいの時代だもんな。

しげる:港から原材料が入ってくる。で、それを加工する工場を港の近所に作る。サンドニにも工場あったでしょ?

とも子:あったあった。ほぼ入れなかったけどなんか煙上がってたね。

しげる:工場ができたということは、そこで働いてる人も近所に住んでいる。ということはその周辺にそれを目当てにした商売がいろいろ始まって街ができてくる。街ができてきたら路面電車も走らせることができるし、電気も供給されるし。っていうことでああいう発展した町並みができるということなのよ。ゲーム中でいちばん発展してる街が港湾都市っていうのはリアルっていうか、「ああ、あるよねこういうところ」っていうのを感じられてよかったな。だから地形に関してはウソなんだけど、造りはすごくよくできてるんだよ。

とも子:なるほどねえ……。いや、でもあのよくできた世界が“虚構”ってのはショックだわ……。

しげる:まだ言うか。

とも子:いや、恐らく購入した日本人の半分くらいはショック受けてると思うよ? 多分ね、そういう人たちは「いつかアメリカに行ったらこの場所で記念写真を撮ったりしてみたいな〜!」って感じたと思う。

しげる:50%は言いすぎだよ! そんなにいねえよ!

池谷:まあ……海外のオープンワールドゲームってそういう楽しみ方もあるからね。

とも子:「『ロッキー』の階段登る」みたいなことしてみてえなってみんな感じたと思うよ……。いや〜、行ってみたかったなあ。サンドニ……。


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