「ラジエーションハウス」9話 医師・辻村(鈴木伸之)の“過去とプライド”を解き明かす 杏(本田翼)の頭痛問題は最終話に持ち越しか?(1/2 ページ)
鈴木伸之と窪田正孝の恋愛バトルにハラハラ。
6月3日に「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」(フジテレビ系)の第9話が放送された。今回も「技師が出しゃばるな」と怒られた五十嵐唯織(窪田正孝)であったが、本当は彼は医師である……。
第9話あらすじ「技師が思い付きで言うな」
病院内で意識を失って倒れ、エスカレーターから転落した甘春杏(本田翼)に唯織が駆け寄った。頭部を打っていた杏を検査すると、脳に異常は見つからず。一方、落下の際に痛めた肩はMRI検査によって関節の亜脱臼が判明した。しかし唯織はMRIだけでは不十分とし、透視下のストレステストもすべきと提案する。それに対して辻村駿太郎(鈴木伸之)は、技師が思い付きで言うなと拒否をした。
同じ頃、甘春総合病院に大物政治家の安野将司(中村梅雀)が極秘入院することになった。これは、政治資金に関するスキャンダルから逃れるのが目的。麗洋医科大学病院教授で、辻村の父親である丈介(名高達男)の依頼によるものだ。ところが、病院の裏口で安野がゴルフスイングのまねごとをしている写真が週刊誌に掲載されてしまった。記事には「偽装入院」という文字が踊っている。安野は何かしらの入院理由を発表するよう辻村に命じ、形だけの検査を行うことを辻村は決断する。
すると、そこにやって来た丈介が「安野先生は先月、うちの大学病院で人間ドックを受けて異常なしと診断されている。こんな病院で検査する必要はない」と言い放った。しかし、技師たちは検査を強行し、安野のスキルス胃ガンを発見した。
技師たちの仕事ぶりに感銘を受けた辻村は杏の再検査をオーダーし、杏の肩関節に不安定性があることが判明した。唯織は関節鏡によるオペを辻村に依頼。しかし関節鏡の経験が少ない辻村は、甘春総合病院に適任者がいなければ麗洋医科大学病院に転院させると言う。唯織は、辻村が担当した患者の術前・術後の写真を撮ってきた自分には、辻村がどれだけ丁寧に治療してきたかわかると告げ、杏の手術は辻村が担当することになった。無事に手術を成功させた辻村は、仕事も恋愛も負けるつもりはない、と言って唯織の手を握った。
見下しをやめ、唯織をライバルと認めた辻村
今回の主役は辻村だ。医師・辻村vs技師・唯織という構図でストーリーは進んでいった。
とにかくこのドラマ、医師が技師に向ける見下し視線が異常に強い。加えて、辻村は公私混同しているからタチが悪い。唯織に言い放った「彼女(杏)は僕の患者です」は、そのまま「甘春は僕の彼女です!」という宣言に聞こえたほどだ。
辻村のイケ好かなさには理由がある。彼は大学病院の研修医として落ちこぼれた過去があり、自信のなさからどこかオドオドしている。でも、医師としてのプライドは妙に高い。だから、技師の目の上のたんこぶとして、さらに「唯織―杏」の関係を阻む邪魔者として、存在が際立つのだ。
そんな彼が見下す技師の活躍によって安野の件は乗り切ることができた。大学病院の検査では異常なしだった安野の胃がんは民間病院の技師の手で発見されたのだ。これを機に「大学病院の医師になる」という呪縛から解き放たれた辻村。それはそのまま、プライドを打ち砕かれた彼が再び立ち上がるまでの姿でもある。
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