米国のセレブ、キム・カーダシアンさんが「Kimono」という名称の下着ブランドを発表し、商標登録を申請していることに対し、署名サイトの抗議署名に3万人を超える賛同が集まっています。また京都市も再考を求める文書を送ると明らかにしました。
カーダシアンさんは6月25日(現地時間)に自身のSNSで補正下着ブランド「Kimono Solutionwear」を発表。「日本の文化を盗用している」といった批判が寄せられています。
署名サイトChange.orgでは26日にカーダシアンさんにあてた署名「着物は日本の文化。キム・カーダシアン・ウェストの"KIMONO"商標登録にNo!」が立ち上げられました。ブランド名が日本の伝統衣装である「着物」を想起させること、商標登録の申請を行っていることに「我々の誇る文化である着物へのリスペクトに欠けるネーミングと言わざるを得ません」と抗議し、海外からの支持者も含め3万5000人の賛同を集めています。
また京都市は28日、カーダシアンさんと商標登録を申請している会社KIMONO Intimatesに、「KIMONO」のブランド名を使用することについて再考を求める文面を送ると発表。門川大作市長の署名入りで「私たちは,『KIMONO』『きもの』『着物』の名称は,きものやきもの文化を愛するすべての人々共有の財産であり,私的に独占すべきものではないと考えます。是非私たちの思いをお汲み取りいただき,ブランド名としてのご使用についてお考え直しいただきたく存じます。キム様には,私たちの強い思いを御理解いただくためにも,『きもの』をはじめあらゆる日本の文化を守り育ててきた京都にお越しいただき,『きもの文化』の神髄に触れていただければ幸いです」と記しています。
カーダシアンさんはNew York Timesに対し、「日本の伝統衣装に似せたり、名誉を傷つけたりする衣類は作らない」とし、ブランド名は変更しないとコメント。商標登録申請については「日本の伝統衣装に関連してkimonoを作ったり、kimonoという言葉を使ったりすることを制限しない」と述べています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- キム・カーダシアンの下着ブランド“Kimono”が商標登録出願 文化の盗用ではと疑問視する声
Kimono=下着になったとしたら……? - 実写版「攻殻機動隊」、公式画像ジェネレータ公開 同作のホワイトウォッシング批判に使う人続出
草薙素子役に白人のスカーレット・ヨハンソンが起用されたことがきっかけとなり、たびたび物議を醸していた。 - 「中国は無知で汚く臭いマフィア」 D&G、中国でのプロモーション動画が物議の中デザイナーが暴言?→大炎上に
デザイナーやD&Gはアカウントのハッキングを主張しています。※追記 - 切らなければ「没収試合」 黒人レスリング選手がドレッドヘアを切る動画が拡散、批判の声上がる
「人種差別」と批判の声が上がっています。 - なぜ? 米版VOGUE誌で日本人の格好で撮影された写真に批判、モデルが「文化を横取りした」と謝罪へ
「多様性」を打ち出した表紙も人種差別的だと批判されました。