大手ネット証券会社で米国株の取引手数料を巡る“値下げ合戦”が起きています。マネックス証券が「最低0.1ドル」への引き下げを発表したところ、その翌日に楽天証券が「最低0.01ドル」への値下げを発表、「業界最安」をうたっています。
マネックス証券は7月4日、これまで最低5ドル(税別)だった米国株の取引手数料を8日現地約定分から0.1ドル=10セント(税別)へと大幅に引き下げると発表。同時に米ドルの為替手数料(買い付け時)も半年間無料とします。7月8日現地約定分から適用します。
この時点でマネックス証券は「主要ネット証券の中では最安」(7月1日時点)をうたっていましたが、5日になって、楽天証券が現在5ドルの最低手数料を22日現地約定分から0.01ドル=1セント(税別)に値下げすると発表しました。こちらも5日時点での「業界最安」をうたっています。
両社とも米国株の取引手数料は「約定金額×0.45%」ですが、従来の「最低5ドル」では、取引額が1111ドル以下の場合は割高だった計算になります。
米国株は1株単位で売買できることもあり、最低手数料の大幅な引き下げが効いてきます。例えばフラッシュマーケティングの「グルーポン」(NASDAQ、GRPN)株価の3日終値は3.58ドル。この1株を買うのに手数料を5ドル払っていたら取り返すのは相当難しいと思いますが、値下げ後はマネックス証券なら0.1ドル(10セント)、楽天証券なら約0.016ドル(約1.6セント)で済みます。手数料負けしない損益分岐点は大幅に下がります。
大手2社の引き下げで、より気軽に米国株取引ができるようになりそうです。今後、他社の追随や対抗値下げなどもあるかもしれません。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 楽天証券、トレーディングツール「マーケットスピード」を無料化
マケスピが完全無料になります。 - 「チケット不正転売禁止法」施行で気をつけたいこと 対象になるのはどんなチケット?
不正転売者から購入しないよう消費者としても気をつけたいものです。 - 書店ビジネスが苦しい 債務超過の文教堂HD、私的整理を申請 上場廃止回避へ「事業再生ADR」
老舗書店チェーンも苦しんでいます。 - 上場企業の“時給”ランキング、ぶっちぎり1位の「キーエンス」は8000円超え
トップ30社の平均は東京都の最低賃金の5.4倍に。 - 年収1000万円プレイヤーはアウトドアが好き 趣味「スポーツ」は平均層の2倍以上
さすがに健康的ですね……。