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――― 「スマブラ」のカービィはいわば“歯磨き粉の中で戦っている”。
今回は、最新作「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」の空気抵抗について物理学的に考察した結果導き出されたぶっ飛んだ仮説をご紹介。以下、5分間で数学を語るイベント「日曜数学会」での発表の書き起こしとなります。
スマブラの物理
- イベント:2019年6月29日開催の第15回「日曜数学会」(Twitter:@nichimath)
- 発表者:キグロさん(Twitter:@kiguro_masanao)
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIALで、例えば、マリオがピカチュウを放り投げると、こういう軌道で飛んでいきます。なんかヘンですよね。なぜかスマブラの世界では放物線を描かないんですね。
実は放物線を描くのは、空気抵抗がない場合。つまり、「スマブラには空気抵抗がある」ということが分かります。
では、同作の空気抵抗はどれくらいのものなのか。調べてみました。
空気抵抗がない場合、投げたものの軌道はこういう微分方程式に従います。空気抵抗がある場合は、そこに「−Kなんちゃら」という項が追加された式。「−Kなんちゃら」が空気抵抗を表していて、「K」は物体の形などから決まる定数と考えてください。
※正確には変数だが、ここでは定数として扱う。
注目していただきたいのは、黄色い枠で囲んだXの式。時間を無限に飛ばすと到達する距離の最大値が決まっていることが分かります。つまり、空気抵抗がある場合、投げたものはある地点までいくと垂直に落下するんですね。
で、実際にピカチュウの軌道を見ると、確かにそうなっています。また、この投げられた距離を調べると、「K」が計算できるようになります。
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