マネックス証券と楽天証券は7月10日、米国株式の最低取引手数料を無料にするとそれぞれ発表しました。マネックス証券の大幅な値下げをきっかけにネット専業大手3社の競争に火が付き、1週間足らずで無料になってしまいました。
米国株式を売買する際、証券会社に支払う取引手数料は、3社とも約定代金×0.45%で、かつ「最低5ドル」でした。取引額が1111ドル以下の場合は割高になるため、米国株を取引する個人投資家は「1111ドル」を意識するのがテクニックの1つでもありました。
値下げの皮切りはマネックス証券です。7月4日、最低5ドルだった米国株の取引手数料を0.1ドル=10セントへと大幅に引き下げると発表。発表時には「主要ネット証券の中では最安」をうたっていました。
ところが翌日の5日、楽天証券が「最低0.01ドル」への引き下げを発表し、「業界最安」を強調します。週末を挟んで8日にはマネックス証券も「最低0.1ドル→0.01ドル」への値下げを発表して対抗しました。
その翌日の9日、今度はSBI証券が「米国株式の最低取引手数料『無料化(撤廃)』のお知らせ」というニュースリリースを発表して参戦。「業界最低の無料」をうたうに至り、先行していたマネックス証券と楽天証券も追随して無料化することになりました。
値下げ競争の結果、これまで「最低5ドル」で横並びだった大手3社の取引手数料が一気に無料になりました。最低取引手数料が下がれば手数料負けする損益分岐点も下がりますし、米国株は1株から取引できるので、気軽に売買できるというメリットも生まれます。各社の関係者の方々は大変だったと思いますが、投資家としては歓迎したいところです。
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